【以下、中川さんのインタビュー】

私が初めて被災地に足を運んだのは、今年の5月のことです。それまでは震災のことをメディアを通じて知りながらも、特に東北の為に何かをしたことはありませんでした。せいぜい、募金箱に小銭を入れる程度だったと思います。

しかし、あるきっかけにより、被災地に興味を持つようになりました。NPO法人底上げという団体で被災地支援を継続して行っている矢部寛明さんという方に出会った事です。

矢部さんは、私の在学する大学に、震災後の経験を講義しに来ました。それを聞いてもピンと来たわけではなく、どこか他人事で。しかし、いま目の前に居る人が震災直後には東北に居たというのが何だかとても不思議で、そこで初めて東北へ行きたい、と思えました。

そして、初めて足を踏み入れた東北。そこでは、衝撃的な光景を沢山目にしました。特に、瓦礫の隙間からどろどろになったポイントカードを見たとき。東北に住んでいた人々の日常の中に非日常が入り込んできたことを強く実感し、胸が痛くなりました。そして同時に、今まで何もしていなかった自分が恥ずかしくなりました。

次第に、今までの私みたいな無関心な人に少しでも心を動かしてほしいと強く思うようになりました。 現地に来た事が無いと他人事のままです。まずは来てほしい、自身の目で見て、感じてほしい。そう考えています。

「0→1ロックフェス」の参加者で集合写真

でも、「ボランティア」という言葉では、そう聞いて積極的に来る人と毛嫌いしてしまい来ない人に別れてしまい、なかなか東北に足を運びづらいのが現状です。そこで、共通して好きなものである音楽を一つのきっかけとしたい。そう考えました。

そして、先日「0→1 Rock Festival」という音楽フェスを気仙沼市民会館で開催しました。東北出身の学生を中心とする、音楽演奏、食品ブース、活動紹介などを行いました。より多くの人に来てもらう為に、新聞社などに企画書を送るなど、地道な努力を続けていきました。 今後は、フェスに来た人がどう影響を受け、どう変化したかを追っていきたいと考えています。

今回は、音楽フェスを行いましたが、私の想いは「まずは東北に来てもらい、震災や震災後の問題に関心を持ってもらいたい」というものです。今回の反省を活かし、今後もこの想いを形にできるよう活動を続けていきたいと思います。

中川七海さんのブログはこちら⇒http://ashoka-japan.org/youth/?author=30

東北ユースベンチャーについてはこちら⇒http://bit.ly/18Yvk3x

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