オルタナはこのほど、別冊「72組織 わがパーパス」を発行しました。省庁・自治体・株式会社・非営利組織(大学や病院を含む)など72組織のトップに、パーパス(存在意義)を執筆していただきました。その一部をご紹介します。
自然化粧品の創業者の思いを次世代に
ロングタームでの物作りを続け、人に役立つクリエイティブなものを探していた時に、英国ロンドンのコベントガーデンにあった小さな店で、創業間もない自然化粧品のニールズヤード レメディーズとその創業者、ロミー・フレーザーに出会いました。
そして1985年にオーガニックでサステナブルな自然化粧品を日本に輸入販売する株式会社ニールズヤードレメディーズを始めました。すでに引退し、70代になったロミーとは今でも友人ですが、ニールズヤードは創業当初から、誰かに頼っていたら絶対に手に入れられない「健康」をテーマにしています。
彼女の思想には、一人でも多くの人を健康にし、美しくしたいという思いとともに、そのために何かを犠牲にするのはおかしいという考えもありました。ロミーはビジネスの選択に迫られる際には、売れるかどうかよりも「その製品が次世代に残して恥ずかしくないものか」ということを判断基準にしていました。
ニールズヤードは創業当時からソーシャルカンパニーの草分けのような存在です。イギリスのニールズヤード本社は、出版業で財をなし、その後オーガニックなライフスタイルを推進する事業に転じたピーター・キンダースリー一家によって2006年以降、運営されています。
そのため、この30年間、一貫してニールズヤードの事業に関わっている私は、今ではロミーが創業当初に描いた思いを最も忠実に伝えられる唯一の存在となりました。
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