10月16日、先の震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻で震災後初となる復興イベント「おらほの復興市」が開催された。

地元住民を中心に約5000人が訪れた。子ども向けのゲームコナーや東北特産品コーナーまでNPOや市民の力を借りて多くのブースが立ち並んだ。特別ゲストとして歌手のナオト・インティライミさんが歌を披露し、訪れた老若男女に感動を与えた。

メインステージで歌を披露する歌手のナオト・インティライミさん


この催し物は開催するべきかどうかという葛藤があった。産業基盤が安定しておらず、いまだに市民生活の安定には程遠いことが原因である。

しかし、開催を決意した理由として、おらほの実行委員会委員長の窪木好文さんは「このお祭りには二つの意味が込められている。一つは被災した商店街への希望、もう一つは多くの方に支援されたことへの感謝。このお祭りがゴールではなく、今日をスタートとして何かしらのきっかけになればと願っている」と語った。

復興市には地元民を外に出す狙いもある。しかし、問題は傷が癒えずに外に出ていかない人たちである。歌手のナオト・インティライミさんの「いつに日か、必ず日本に、そしてこの石巻に生まれて良かったと思える日が来る。そう信じていて欲しい」というこの言葉を悩み苦しむ方へ届けたい。


ナオト・インティライミ

(オルタナS特派員 池田真隆)