昨年の春に立ち上がったエシカルファッションアクセサリーブランド「Feliz~フェリーズ~」は、フィリピンのお母さん5人が作ったアクセサリーを公正な価格で買い取り、ネット上で販売している。素材はフィリピン特産のシェル(貝)で、シンプルなデザインが人気だ。コツがいるアクセサリー作りだが、彼女たちに製作技術を教えてからは現地でも積極的に製作や販売を行っているという。
代表であり、デザイナーの柿本可奈子さんは、子どもを持ったことにより国際協力への関心が深まっていった。国際協力のセミナーに参加したり、NGOのチャイルドスポンサーシップをしていたこともあるという。そんな中、趣味で作っていたアクセサリーの販売の話をもらったとき、「アクセサリーを使って国際協力ができないか」と思ったのがブランド立ち上げのきっかけだった。
製作風景
現在、アクセサリーを製作しているのは、フィリピンのカシグラハンという地域の女性たちだ。フィリピンの中でも仕事が少なく、収入も低い貧困層だ。しかし、アクセサリー作りを柿本さんが教えたところ、自分たちでも積極的にアクセサリーを作ったり、現地でも販売するようになったという。
カシグラハン(フィリピン)
柿本さんは「支援ではなく、仕事をしてもらって、対等な立場で取引したいと思っています。また、デザインもシンプルなものにして、より多くの方が手にとりやすいようにしています」とこだわりを語る。
貧困層のうち、約70%は女性や子どもだ。また、女性がお金を持ったほうが家庭や子どもにお金を使う傾向があり、子どもを学校に行かせるようになるため、学力向上につながるという。そのため、「Feliz~フェリーズ~」では特に女性への支援を掲げている。多くの女性がエシカルアクセサリーを身につける日がくることを願う。(オルタナS特派員 猪鹿倉陽子)
■Feliz~フェリーズ~
期間限定出店「春のビーズジュエリー展 」
日程:2月18日(土)~20日(月)
場所:渋谷東急本店 3階エスカレータ―横 催事スペース