東日本大震災から1年。被災地へ行くボランティアの数が減少している現状を打開するウェブサービスが誕生した。そのサービスは「skillstock」(以下スキルストック)。

skillstockのウェブサイト


スキルストックはFacebookと連動していて、自分のスキルを登録すると、自動で自分に合うボランティア情報、相性の良い支援仲間を検索してくれる。なので、自分の得意分野を支援活動で高めることができて、新しいつながりも得ることができる。

3月2日にサービスを開始して、7日現在で約300人が登録して500個以上のスキルが蓄積されている。スキルは「広告・マーケティングができること」から「話し相手ができる」ことまで多種多様である。

例えば、「写真を撮ることができる」をスキルとして登録すると、自動で「記事を書くことができる」人や「外国語を話すことができる」人などが検索される。そして同時に、被災地で発信してほしいと思っているボランティア情報が検索される。

よって、これらのスキルストックでつながった人たちと一緒にボランティア活動を行えば、写真付きの記事が完成して、さらにその記事を外国語に翻訳することもできるのである。

制作したのは、ジャーナリストの藤代裕之(39)さんを中心としたプロボノで構成されたチーム。大手広告代理店出身者や、現役大学生、さらにはニートまでが揃う。

「被災地支援を通して、自分のスキルが非常に磨かれる経験をした。被災地はビジネスパーソンにとって、自分のスキルを活かして課題解決に挑む格好の現場である。しかし、多くの人は自分にインセンティブを感じていないから、行かない。ならば、自分のスキルを高めることができて、人脈もつけることができるボランティア活動を提供すれば良いと思った」と藤代さんは語る。

また、ビジネスパーソンの登録だけではなく、学生にも気軽に登録してほしいと思っているという。「スキルは完成されたものでなくてもいい。自分のやりたいことや、好きなことを登録してもらえれば、それに合ったボランティア情報や、相性の良い人が検索されるので、被災地支援活動を通してスキルを磨けて、自分にもやれることがあると自信が持てる」と若者たちへ訴える。(オルタナS特派員=池田真隆)


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