去年3月に発生した東日本大震災で、マスメディアが繰り返す偏った報道に危機感を抱き、震災報道を継続的に伝えていこうと36歳のジャーナリストプロデューサーがメディアを開始した。
LIVEonWIREJORNAL(以下ライブオンワイアージャーナル)である。フリーのジャーナリストやフォトグラファーを中心に、震災報道を発信し続ける。また、今後はジャーナリストを志す人を受け入れて、市民記者として養成していく。
今年の2月末に立ち上がり、初日には、ジャーナリストの佐藤慧さんの記事が反響を呼び約3000PVを記録した。佐藤さんは岩手県出身で、今回の震災で急遽取材先のザンビアから帰国した。父親は県立高田病院(岩手県陸前高田市)に務めており、震災時は4階にいながら首まで海水に浸かりつつも患者を看病し続けたという。記事では行方不明になった母親を探し続け、遺体を見つけたときの心境などが書かれている。
ライブオンワイヤージャーナル代表理事の矢萩邦彦(36)さんは「フリーランスの記者ですら、メディアの趣旨や編集方針で伝えたいことを伝えられない現状がある。ここでは、伝えたいことをわがままに伝え続けていきたい」と語る。(オルタナS特派員=池田真隆)
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