東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市の復興支援として「Love Takata,Love Japan Project(ラブタカタ・ラブジャパン・プロジェクト)」が始動した。

ロゴは岩手県を形づくっている。


同プロジェクトで製造した、鍵に付けるキーホルダー「KeyPost(キーポスト)タグ」を購入すると年間利用料3200円の内、800円が陸前高田市へ寄付される。

タグにはシリアル番号が入っており、住所や連絡先の情報をオンラインで登録することができる。そして、鍵を紛失した際に、発見者がタグに記載されている電話番号にかけるとキーポストコールセンターにつながる。同センターでは、タグの情報を管理しているので、シリアル番号から所有者を判別して返却する仕組みである。

また、シリアル番号には任意で血液型、アレルギーの有無、持薬情報、緊急連絡先も登録することができる。災害などの有事の際には素早く身元確認が取れて、人命救助の手助けにもなる。

タグは高級感のある金属でできており、耐久性に優れている。12グラムなので、女性や児童でも手軽に持てる。表面には全国都道府県の県章から取った47色を組み合わせ、岩手県を形作ったロゴがデザインされている。

主催は一般社団法人SAVE TAKATA(セーブタカタ)とジャパンリカバリー(東京・豊島)。陸前高田市が後援につく。4月18日には、同プロジェクトのオープニングセレモニーが陸前高田市役所で開催され、戸羽太市長や久保田崇副市長も参列した。

セレモニーでは横田町中学校の仮設住宅に住んでいる市民に無料で配布した。今後は2年をかけて全市民への配布を目指す。陸前高田市から広げていき、次第に全国へと広げていく方針である。

また、中長期的な視点で支援を行っていくために若者を巻き込んだ復興支援活動にも力を入れている。学生復興支援団体のネットワークを通じて、東京や新潟、秋田など10県以上のエリアの大学生と共同してプロジェクトを広めていく予定である。

セーブタカタの代表佐々木信秋さん(29)は「このプロジェクトで被災地と全国をつなぐコミュニティを形成していきたい。今後は、タグ所有者限定で復興支援イベントへの招待や、陸前高田市への格安バスツアー招待機能なども展開していきたい」と展望を話した。(オルタナS副編集長=池田真隆)



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