2013年になり、気分一新して新年を迎えた人も多くいることだろうが、悲しい事に、現在約12〜30万人が世界中で何らかの形で奴隷として働かされている。

この被害者の4人のうち3人は女性だ。そして約半分の近代奴隷は子どもたちである。人身売買、強制売春、女性への暴力、教育を女性には受けさせない規制、生殖器の切り取り、女性への経済力制圧など、国によって異なるが女性への差別は続いている。

2010年にアメリカで出版されたハーフザスカイ。ニューヨークタイムスの記者、ピュリッツアー賞受賞者のシェリル・ウーダン氏などが現在の女性問題を10カ国に渡り調査、インタビューし自ら救出に乗り出す事実がこの本に記載されている。

アメリカPBSテレビ局は4時間のドキュメンタリー映画「ハーフザスカイ、彼女たちが世界の希望にかわるまで」を著者と共に作成した。

女性であるがゆえに奪われる命がある。ドキュメンタリーでは、インドで、13歳の時に人身売買被害に合い売春宿に売られ、暴行を受けながら売春婦として生きてきた女性とその娘の話を紹介した。

他にも、医療不足が原因でケニア、ナイロビでの妊産婦の死亡率の高い事実、家族による女子への名誉殺人。アフリカでの女性生殖器切り取りの実態、幼い少女へのレイプなど。なかには、わずか8歳で被害を受けた少女もいる。

被害者の年齢は非常に若くなってきている。女性であるがために避けられない危険をアクティビスト達が各国を訪れ被害者や、救出活動を行っている人々に会い、現状を報告する内容になっている。

ウェブサイトを通してこの映画の試写会を誰でも行う事ができるようになっている。ウェブサイトから名前を登録すると2枚組のDVDが送られてくる。それを使って、個人で試写会ができるのだ。また、ウェブサイトから直接映画を見る事も可能である。

先日、ロサンゼルスのピースヨガギャラリーでハーフザスカイの試写会がエミリーベナーさんが主催した。

エミリーベナーさんは、南カリフォルニアドーラスアソシエーションの取締役である。ドーラとは、基本的に出産時の妊婦をサポートする人たちの事をさす。沢山のお産に立ち会い、子供を取り上げてきたという。映画ハーフザスカイの試写会についてとベナーさん自身の女性問題のプロジェクトについて伺った。(オルタナSロサンゼルス支局特派員=森本洋子)


試写会を実施したベナーさんの思いとは