谷中ボッサ(東京・台東)で5月2日~6日の正午から夜8時まで、「震災後の記録と記憶~石巻市雄勝町~」と題された写真展が開催されている。

写真展の一部。©Sayuri Okawa

撮影したのは、写真家の大川砂由里さん。

大川さんは1997年、上野公園で暮らす路上生活者を撮影した作品で国境なき医師団日本主催第1回MSFフォトジャーナリスト賞受賞した。2003年には、2001年より撮影を開始したパレスチナの作品で第4回上野彦馬賞一般部門・毎日新聞社賞受賞。

2004年には、国境なき子どもたち(KnK)の依頼でフィリピンを取材・撮影。そのほか、マラウィ、東ティモールなどでも取材・撮影するなど、国内外の社会的弱者の暮らしを描写してきた。

東日本大震災後は、被災地で医療支援を行う団体PCATで後方支援スタッフとして活動し、昨年6月から宮城県石巻市に常駐している。

室町時代から600年以上続く硯(すずり)の生産と法印神楽の伝統が今も息づく町、石巻市雄勝町で取材。住民の多くが町を離れる中、その場所で再起をかける人たちに魅せられ、撮影を重ねてきた。今回の写真展はその集大成となる。

5月4日には夕方5時から同じ会場で、大川さん自身が出演するトークイベント『被災地は今日も有事』も行われる(1000円+1ドリンク)。

震災から1年が過ぎた今、被災地はどう変わりつつあるのか。そして、住民は何を望んでいるのか。復興への継続支援が叫ばれる中、現地からの最新報告にぜひ耳を傾けてほしい。東京にいながらでもできる支援は豊かにある。(今一生)


写真展「震災後の記録と記憶~石巻市雄勝町~」
http://www.createmedia.co.jp/img/2012-0504.pdf



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