2012年4月に関西で「Campus(キャンパス)」というWebサイトがオープンした。約50名の学生によって運営される、学生のためのサービスだ。「何かしたい」と思っても、行動に移せる学生は多くない。そんな学生のために、Campusは就職やインターンに関する情報からサークルの紹介など、様々な興味を持てるコンテンツを用意して情報を発信している。

代表の國重侑輝さん

「学生がやりたいことをみつけられる社会を作ること」が、このCampusの目的だ。代表を務める國重侑輝さん(立命館大学2年)は、3年後には「Campus」を全国の学生のために多くの情報が集まるプラットフォームにしたいと話す。

そもそもこのサービスをつくったきっかけは國重さんの「身近な人の世界を広げ、ほかの選択肢も知って欲しい」というシンプルな思いからだ。「世の中はもっとおもしろいことを多くの学生に知ってほしい。毎日の同じことの繰り返しだけに満足せずに、好きなことをみつけて取り組んでみることで、毎日を楽しいものに変えてほしい。そうやって好きなことをやってイキイキしている人を世の中に増やしたい。」と、このサービスの趣旨について話す。

メインターゲットは、「何かに挑戦したいが、行動に移すのが苦手な学生」で、複数のコンテンツを設けることで入口を多く用意し、サービス自体の敷居を低くしている。

Campusが提供する選択肢は『新しい「出会い」・「行動」・「価値観・生き方」』の3つである。多くの学生が毎日サークルやバイトの繰り返しの中で生活し、狭い選択肢の中で将来を考えている現状。どこかで変わりたいと思っていても、他にどんな選択肢があるのかを知るのは難しい。そこでCampusは新しい選択肢を学生に提供する。

Campusの特徴は、マイページを登録する際に自身の学年や興味のあることなどを入力することで、自動的にその人に合ったコンテンツが表示される点だ。これは従来のサービスと違い、利用者にとっての最適な選択肢は人それぞれに違うはずという考えからだ。また自分から選択肢を探し出すのが苦手な学生の手助けにもなる。その中で興味を持った団体などには、そのページからそのまま応募できるという最終の段階まで導いてくれる。

現在Campusメンバーのうち10名がこのサイトづくりのために休学しているという本気ぶりだ。そもそも類似したサービスは以前にも存在した。しかし、そのほとんどは社会人が運営していた。そのため利益目的に偏りがちで、本当の学生のニーズを捉えられていなかったと分析する。学生の自分達がつくることにより、本当に学生が必要とする情報を与えられると話す。このCampusを通じて、学生に世の中にはどんな世界があるのかを具体的にみせていきたいと意気込む。

『「やりたいこと」は『やってみること』で見つけていくもの。」というのがCampusの考え方だ。
ぜひCampusにある複数のコンテンツから興味のある選択肢を選び、それに一所懸命取り組んで自分の世界を広げ、学生生活を有意義なものにしてほしいと思う。(オルタナS関西支局特派員=金佐朋美)

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