子どもの未来を守るため、自然エネルギーへのシフトによる脱原発を目指して電力会社を設立したのはドイツの一地方都市「シェーナウ」の一般住民。
チェルノブイリ事故後、女性を中心としたそのグループが、苦難の末とは言え実現した事実を知れば、再稼働があんなに「あっさり」進んでしまう国の住民は何かしたくなるのでは。
ドキュメンタリー映画「シェーナウの想い~自然エネルギー社会を子どもたちに~」の自主上映会が今、全国各地で開催されているのはそんな気持ちの現れの一端。
この映画についてはオルタナSでは既にドイツ特派員の田口理穂が書いているので詳細は省くが、一般市民が自力で電力会社を作ってしまうという普通あり得ない話は、再稼働の流れに不安と疑問をお持ちの方に実に爽快なトピックスではないだろうか?
しかも自主上映会用のDVDは、関係者の努力で、なんと無償で貸し出ししてくれるのだ!
それもあってか、今年になって既に60回ほどの上映会が全国で開催されている。
ところで先日、知り合いのグループがその一つである上映会を開催するとのことで参加して来た。
古民家の畳の部屋で開催された上映会は、同様の事が自分たちでも出来ないかと動き始めた世田谷区のグループの主催で、この件に関心の高い30名ほどが参加した。当日配布のチラシには自然エネルギーを推進するエナジーグリーン㈱の竹村さんのコメントの「今でも市民電力の実現は可能」と言う言葉にも励まされ、実現に向かっての彼らのミーティングも始まるとの事。
全国で今、次々始まっている自然エネルギーシフトの小さな成功体験の積み重ねが、いずれ夢から目標に代わる大きなうねりを呼ぶかもしれない、そんな思いを持たせてくれた。
自主上映会開催の条件、申込、日程チェックなどは”自然エネルギー社会を目指すネットワーク”サイトやシェーナウの想い上映ネットワークのfacebookでどうぞ。(オルタナS特派員=伊藤きっこう)