2003年10月に発足した国際キャンペーン「コントロール・アームズ」は、武器の取引を規制するため、国連において武器貿易条約(ATT)を制定するための署名活動を行ってきた。同キャンペーンには公益社団法人アムネスティ・インターナショナル、IANSA(国際小型武器行動ネットワーク)などのNGO団体が参加している。

武器よりも、バナナの方が貿易規制が多い。この事実に驚く人も多いだろう。そのため大量の武器が容易に世界中に流れてしまい、その数は1年で120億個にのぼるそうだ。

かけがえのない命を救うために、武器規制を訴える


武器がもたらすのは争いだけではない。19カ国で約25万人以上の少年少女が「子ども兵士」となり、強制的に戦うことを強いられている。子ども兵たちをコントロールするため武装勢力では、子どもに薬物を使う事実も確認されている。

しかし人権侵害が明らかにされても、武器輸出は続いている。現在、武器輸出を制限する国際的な条約はない。来月7月2日~27日まで、国連本部で武器貿易条約国連会議が開催される。同キャンペーン日本支部は、2012年4月22日~6月17日に行った署名アクション「かけがえのない命を救うために、武器の規制を」で集めた3500筆の署名を、7月3日国連の潘基文(バン・ギムン)国連事務総長に手渡す予定だ。

世界各国で行われた署名は20万筆を超えると見られている。「コントロール・アームズ」では武器貿易条約の基本原則や、キャンペーンを通じて提言を発表している。興味のある人はリンク先を見てもらいたい。(オルタナS編集部=河合和香)


武器貿易条約(ATT)キャンペーン