20代は捨て。今後の自分にプラスにならないと思ったものは潔く捨てればいい。捨てれば捨てるほど、視界と思考からノイズが取り除かれ、本当にやりたいことが明らかになるからだ。

そう話すのは、現在ニュージーランドと日本を往来するノマドライフを送る四角大輔氏(43)。冒頭の文は四角氏の著書「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」(サンクチュアリ出版)のプロローグに記載されている。

2012年7月12日発売 価格:1260円


著書は、四角氏が自分自身の20代当時を振り返り、今の20代の若者に伝えたい価値観や考え方50個を集めたメッセージ集である。「物とお金」、「ワークスタイル」、「人間関係」、「ライフスタイル」などのテーマで述べられている。

四角氏は、新卒でソニーミュージックに入社し、営業、宣伝を経てプロデューサーとして活躍。絢香、Superfly、CHEMISTRY、平井堅など多数のアーティストを担当し、通算7度のミリオンヒットを達成した実績を持つ。

しかし、名プロデューサーといわれた四角氏も、「今思えば、ひどい20代だった」と振り返る。赤面症のため人と話すことが苦手で、「おはようございます」という言葉さえ、どもってしまうこともあったという。

過度なストレスで不眠症や原因不明のじんましんが発症したり、顔面麻痺になったこともあったという。仕事の成績も上がらず、悩み苦しんだが、「大人は誰だって苦しい。社会人になると自由なんてない。みんな生き抜くために必死なんだ」そう自分に言い聞かせて20代を過ごした。

しかし、心の中では「なにかおかしい」とずっと叫んでいたという。「上司のいうことに従え」、「周りに合わせろ」という言葉に疑問を抱いていた。そして、気づけば、自分に嘘をつきながら仕事をこなすことに嫌気がさし、一刻も早くこの場所から逃げ出したい、そんな気持ちで一杯だったという。

そんな状態の四角氏の心の支えになっていたのは、20代前半の頃から描いていた「理想のライフスタイル」だった。それは、ニュージーランドに移住して釣りを極めるために湖のほとりで生活すること。15年間仕事を続け、給料が上がっても、この「理想」のために生活水準は決して上げなかった。

1台の中古ワンボックスカーに雨漏りするまで13年間乗り続け、敷地内に墓地がある築40年の部屋に住み続けた。弁当を持参して、ランチ代もおさえた。全ては夢のためだった。

ニュージーランドに移住して湖畔に暮らしたいと人に言ったら、苦笑されたり、バカにされることもあったり、そもそも信じてもらえなかったという。しかし、それでも20代のすべてをこの「理想図」のためにかけた。人付き合い、出世、プライド、流行、地位など、ほとんどのものを捨てた。最後に残ったあるものだけを大切にして生きてきたという。

著書は、そんな20代を過した四角氏が自らの若き時代を振り返りながら、綴ったものである。「当時の自分に読ませたい一作」とも話す。

20代は体力や勢いがあり、いくらでも吸収しやすい時期である。ただ、同時に誘惑や悩みや葛藤が多い時期でもある。そんな時期だからこそ、自分らしさを見失うことなく、強くたくましく生きてほしいという願いがメッセージ一つひとつに込められている。

最後に、四角氏自身が著書に込めたメッセージを紹介し、この書評を終わりとする。以下は、四角氏から頂いた原文であり、編集は一切していない。(オルタナS副編集長=池田真隆)









デジタルネイティブ世代のあなたこそ、日本に残された最後の宝、というのがぼくの持論だ。いま、日本の未来は、停滞や後退という言葉でしか語られなくなっているが、ぼくは違うと思っている。未来は絶対によくなる。

まず、あなただけに与えられた才能という「独創性」に気付いて欲しい。それは、ほんの小さなことかもしれない。そして誰にも邪魔されないよう、その才能を伸ばすことだけに集中すること。

〝そのこと〟に集中できている状態こそが本当の「自由な状態」だ。そんな「自由な人生」を得るための方法を伝えたくてぼくはこの本を書いた。

この「自由」を得ることであなたの中にセルフイノベーションが起きる。それが、日本や世界をいい方向に変えるソーシャルイノベーションに直結するんだ。

まだまだ世の中はよくなるはずだ。世界で起きている問題を解決できるのは、地球上ではぼくら人間しかいない。

絶望やあきらめを捨てる。

子どものころから自分にまったく自信がなかったぼくは、自分みたいな人間が人生ですぐに結果を出せるわけがないと確信していた。だからひとつ決めたジブンルールがあった。

それは「20代は捨てる」。

ぼくが20代で結果を出せるはずなんてない。結果が出るのは早くても30代以降のはず。だから、それまでは結果を求めない。ゴチャゴチャ言わずに、目の前にある自分にできることはどんなことでもやる。たとえそれが無意味に感じられることでも、一度は集中して本気で向きあう。迷いや不平不満は捨てる。

30代以降に訪れるはずだろう「人生の本番」を迎えるとき、それは必ずなにかに役に立つはずだから。それがなにかはわからないけれど、それまではできる限りの経験を積もうと心に決めたのだ。短絡的な自由願望や、短期的な結果は捨てる。

ひとつだけ本音を吐露すると、当時はそうでも思わないとやりきれないくらいツラいことばっかりだったから、ということもあった。

さあ実際はどうだったか。
いまぼくは42歳。

30代半ばから少しずつ結果が出はじめ、やっと人生の本番がスタートした気がした。

でも、ぼくの「本当の人生」がはじまったのは40代になってから。そこからは、加速するように人生が進むようになった。

だから、20代のあなたには、絶対に焦らないで欲しい。
必ず、すべてが役に立つ日が来るから。

20代は捨てる勇気を。
捨てれば捨てるほど、あなたの本質という『独創性』が見えてくるから。


愛をこめて。
四角大輔


7/2オープン「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」プレミア公開サイト
プロローグ全文、本文の50メッセージとサマリー
さらに、Chapter2つ分を公開!
一部コンテンツはダウンロードFREE。
http://4dsk.co/freedom/

・四角大輔インタビューはこちら:「無名の新人ブレイク請負人・四角大輔が語る〜才能の見つけ方」

四角大輔|Daisuke YOSUMI
Lake Edge Nomad Inc.代表/
ソニーミュージック、ワーナーミュージック在籍中に10数組のアーティストを担当し『無名の新人をブレイクさせる達人』と称された。掟破りを信条とし、イノベーティブな仕掛けを次々と展開。数々の年間1位や歴代1位、20回のオリコン1位、7度のミリオンセールスを記録し、CD売上は2千万枚超。現在は、原生林に囲まれたニュージーランドの湖畔と東京都心を拠点にノマドライフをおくりながら、企業やアーティストへのアドバイザリー事業、執筆及び講演活動、フライフィッシングやトレッキングの商品開発などを行う。登山、アウトドア雑誌では表紙にも頻繁に登場。上智大学講師を務め「ライフスタイルデザイン/セルフプロデュース」をテーマとした講義を複数の大学で実践。「ソトコト」「PEAKS」「フィールドライフ」「Fly Fisher」などのネイチャー系雑誌にて連載中。著書に「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」「やらなくてもいい、できなくてもいい~人生の景色が変わる44の逆転ルール」Fly Fishing Trip(共著)」。
HP|4dsk.co
Facebook|www.facebook.com/daisuke.yosumi
Twitter| http://twitter.com/4dsk