(写真提供 ソニー株式会社

ソニーは、次世代太陽電池の一つである「色素増感太陽電池」の研究開発を行っている。これは、酸化チタン電極の表面に色素を吸着させ、その色素が吸収した光のエネルギーを電気に変換する仕組みだ。

色素増感太陽電池は、室内光などの弱い光の下での発電性能が高く、色や模様が選べるのでデザインの自由度も高い。また、製造に関しても安価な材料と、簡単な製造工程により、低コスト化が期待できる。

自然界では、色素で吸収した光のエネルギーを別のエネルギーに変換する例として植物の光合成が挙げられる。色素増感太陽電池も、色素で吸収した光エネルギーを電気エネルギーとして取り出すことから、別名、光合成模倣太陽電池とも呼ばれている。

リチウムイオン二次電池や磁気テープの開発で培った技術を活用して、今後、早期の実用化を目指しているという。(オルタナS編集長 猪鹿倉陽子)