カリフォルニア州サンマテオ市でメーカーフェアが開催された。メーカーフェアとは、個人の発明家、アーティスト、手作りのロボット、家庭で出来る科学の実験、手作りのフライトシュミレーターからレゴまで、自分で「作る」事の楽しみ、そして情報交換の出来るコミュニティーを軸にして開催されている。

自転車で電気を起こして、バンドのアンプを作動させる。


ロボットの動物園、木製のベンチに2人で手を繋いで座ると音楽の流れるミュージックベンチ、不要品の木材で走る自動車、窓辺で出来るぶらさがり家庭菜園――。大人から小さな子どもまでいろいろな事を学べる。スマートフォンからメーカーフェアのアプリをダウンロードできるシステムになっており、地図や日程を紙に印刷することがなく環境に優しい配慮がされている。

ロボットの動物園で遊ぶ子どもたち。


レゴで作られた街並み


今年展示が多かったのは3D立体プリンターである。3DCADデーターなどを元に溶解したプラスチック樹脂を積層して立体物を制作できるプリンターである。

注目が集まった3Dプリンター


サステイナビリティーの会場ではシードボール、水を使わないトイレの作りかたから自宅でのミツバチの飼い方などがレクチャー形式で行われていた。トレッキングのコーナーでは、オレゴン州のコミュニティーグループが自然の中で文明の力に頼らずに生きていく、サバイバル術を年齢層に分けて教えていた。

屋外では、使用済みのタイヤなどで出来た火を噴くドラゴン、自転車を漕がなければ電気がつかないサウンドステージなど誰でも参加出来る展示物が展示されていた。

ドラゴンは全てリサイクルのもので作られている。直径7m、高さ3mの乗り物。


モノ作りの原点とは型にはまらない自分らしいものを作ることではないだろか。

オーガナイザーの一人タイラーハンソンさんは、「現代人は便利なものを買う事に喜びを感じていて、作る事を忘れてしまった人が多い。手を使ってものを作る事が幸せに繋がる事をもう一度思い出してほしい。すべての人の中に作る才能は宿っている」と語った。

イギリス、テキサス州、ニューヨーク州でも開催されている。詳しくはウェブサイトで(www.Makerfaire.com)。(オルタナSロサンゼルス支局特派員=森本洋子)