ネット上から活動資金を集められることで注目を集めているクラウドファンディングというウェブサービス。これまでは、社会貢献やクリエイター支援などの目的で利用されることが多かった。最近では、地域活性に特化したクラウドファンディングが熱い注目を集めている。

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サーチフィールド(東京・渋谷)が運営している「FAAVO(ファーボ)宮崎」は、宮崎県内の地域活性活動を応援するもの。東京の法政大学3年生・平林聡一朗さんは宮崎出身学生団体「オール宮崎」を立ち上げ、「宮崎で学ぶ地方農業問題と若者視点で考える地域活性化!」というプロジェクトを「FAAVO宮崎」で呼びかけたところ、目標金額6万円を調達できた。

一方、神戸市民向けの「Mother KOBE(マザー コーベ)」は、6月14日からプレオープンした。神戸で発案されたプロジェクト、神戸で開催されるイベントを中心に共感者より小額の寄附(支援金)を簡単に募れるようになった。

20~40代の母親が約230人も在籍する兵庫県最大のマタママ&ママサークル「BIMAMA(ビママ)」も、「Mother KOBE」にプロジェクトを発表している。

「子供の人生に夢を与えられるママ!知識・教養・品格を身に付け自立した一人の女性!ママになっても希望が持てる!自己実現ができる!」をモットーに掲げたママ自身が運営する「ママのためのママの学校」の基盤作り資金として10万円を求めている。

まだ、案件数が少ないので、地元を元気にしたい神戸市民にとっては穴場だ。経済的に疲弊している地方にとって、地元出身で全国や世界に飛び散った同郷や同志の「地元愛」によってネット上から資金調達できる試みはありがたい。こうした動きは今後全国に波及していくことが望まれる。

クラウドファンディングは2者間の取引を取り持つウェブサービスだが、企業本来の仕事は商品・サービスを通じて社会的価値を提供していくことだ。その点で、地域活性に特化し、地元のプロジェクトゆえにその信憑性と成果が検証しやすいクラウドファンディングは、さらに支持されていくだろう。(今一生


●Mother KOBE
http://mother-kobe.com/page/s/p/guide
●FAAVO宮崎
https://faavo.jp/miyazaki/