東京での一人暮らし、大学生活での人間関係の希薄さ、冷たさを感じていた。田舎の生活ならば、もっと人と関わりあえる暖かい生活が送れるのではと考え、緑のふるさと協力隊に参加した。

派遣された山形県小国町では農業をやった。「もう一度きゅうりを育てたい!」という体が思うように動かないおばあちゃんの想いを叶えるため、きゅうり畑を一緒に作った。まずは、冷たい雨の中、苗植え作業から始まった。成長後は暑い太陽の下で水やりや葉っぱ取り作業だ。取れたて野菜の昼食をごちそうになって、畳の部屋で山の冷たい風を感じながらお昼寝。収穫期は今まで感じたことのない達成感を味わった。一番人間らしい生活を送った一年間だったと思う。

小国での一年間で気づいたことは、やはり、田舎での人間関係はとてつもなく濃いということだ。他の地域の情報も把握しているということに驚き、「一服してけぇ」と誰にでも気軽に声をかける心の温かさを感じた。見返りを求めずに、自分の出来ることだからやるということが自然と出来ているのがとても素敵なことだと思った。

こんな温かい田舎での暮らしは私の疲れ切った心を癒してくれた。人間にとって人とのつながりというものは、かけがえのないものだということ、生活していく中で自然と気づかせてもらった。(寄稿 緑のふるさと協力隊 大島綾香)


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緑のふるさと協力隊
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