今月28日に結党総会が予定されている日本版「緑の党」。その準備委員会として事務局機能を果たしているのが、「みどりの未来」(東京・杉並)だ。
「みどりの未来」では、脱原発と自然エネルギーへの全面的な転換、ケア・フード・マネーは地産地消、食は自給率アップで安心確保、すべての人に生存権の保障、雇用の分かち合いでスローライフなど、12のアジェンダを発表している。
応援者には、映画「ミツバチの羽音と地球の回転 2010」の鎌仲ひとみ監督や、環境活動家の田中優氏などが名を連ね、オルタナS編集部としても期待したい新政党だ。
現在、来年夏の参院選での当選を目指し、1億円を目標にした供託金へのカンパが同団体のサイト上から呼びかけられている。ところが、7月2日時点ではまだ1000万円を越えたばかり。このペースで選挙活動資金を十分に調達できるのだろうか。
選挙対策を担当している「みどりの未来」副運営委員長の宮部彰氏に尋ねた。
——何人の候補者を出すつもりですか。
宮部:新規参入する私たちには、少なくとも10人の候補者が必要です。政党交付金を受け取れるようになるには、直近の衆院選または参院選で、選挙区か比例代表の選挙で有効投票総数の2%以上の得票をする必要があります。
この政党要件を満たせば、党公認候補を10人以上立てる必要がなくなります。
——10人を擁立させるために、最低限度必要な選挙活動資金はいくらですか。
宮部:比例区と選挙区を合わせて10人を擁立したいのですが、供託金が比例区で1人600万円、選挙区で300万円もかかるのです。
だから、党へのカンパから候補者1人当たり少なくとも100万円ずつは出したいです。年度末には3000万円は超えてくるでしょうし、来春頃には5000万円、その後選挙が近づくにつれてさらに増え続け、1億円程度が集まることは経験上、無理がないと考えています。
別途、候補者ごとにそれぞれの事務所にもカンパが集まるでしょう。
——クラウドファンディングなどウェブサービスによる資金調達については。
宮部:タイミングを見計らって検討されてもいいでしょうね。選挙が近いほうが効果的かと思います。
——グリーンなビジネスをすることで自ら収益を作り、活動資金にする考えは。
宮部:普通の政党は、市民からの寄付金と政党助成金で運営しています。政党としては、自らビジネスをするのは違うかもしれません。(今一生)