トヨタ自動車グループのマーケティング会社であるデルフィスの社内プロジェクトチーム、「デルフィス エシカル・プロジェクト」から、最新のエシカル実態調査の結果を寄稿してもらった。前編はこちらから。
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前回はエシカルの認知や実践度について触れましたが、今回はもう少し詳しく調査の内容を見ていきます。
エシカルな商品やサービスの購入を検討したいと思っている人は46%。前回、「エシカル」という考えに興味のある人が半数近くいるとお伝えしましたが、ほぼ同程度の人がエシカルな商品やサービスに対してお金を払っても良いと考えているようです。
ちなみに、性・年代で見ると60代以上の女性では70%の人が「購入を検討したい」と回答。次に高いのが40代の女性で60%。エシカルでビジネスを考えている人は、年配の女性へのアプローチが成功の鍵を握るかもしれません。
エシカルな商品を購入したいと思う理由を選んでもらったところ、「環境への配慮」が51%で最も高く、次いで「子供たちの未来」が44%となっています。60代以上の女性では「子供たちの未来」が61%で最も高く、自分達の子供、さらには孫に対しての思いが動機につながっていることが伺えます。
一方で40代の女性では「環境への配慮」が64%で高くなっています。男性で最もエシカルの認知が高かった10-20代の男性では、「社会に対しての貢献」が49%で最も高く、このように性・年代によってエシカル商品/サービスを購入したい動機が異なっていることがわかります。
今後エシカルが根付いていくために必要なことは何でしょうか?半数以上の人が、「企業や団体の取り組みについてもっと知りたい」「自分が取り組めることをもっと知りたい」と感じている一方、「実際に取り組んでいる企業・団体を知っている」15%であり、情報のギャップが見られます。
73%と多くの人が「企業はエシカルな活動の情報発信すべき」と思っていることを考えると、企業や団体の積極的な情報発信が必要なのではないでしょうか? (デルフィス エシカル・プロジェクト 山岸)
※調査の詳しい内容はデルフィス エシカル・プロジェクト (ethical@delphys.co.jp)までお問い合わせください。
【第3回エシカル実態調査】
調査時期 2012年7月
対象地域 全国
対象者 15歳以上の男女 1100人
調査方法 Web調査