課題先進国の日本に希望はあるのか。今後の日本社会について若者たちで考え合うイベント「NEXT LEADERS MEETING2012」が9月12日、開催される。同イベントに参加する意義を倉富綾さん(NEXT LEADERS MEETING2012統括代表・首都大学東京都市教養学部2年)と、学生登壇者の一人である本多正俊志さん(東京大学工学部3年)に聞いた。(聞き手・オルタナS副編集長=池田真隆)

■オンラインの場ではなく、オフラインで話し合うことが重要

——今年で第三回目を迎える「NEXT LEADERS MEETING」ですが、第一回目は1500人の若者が集まりました。まず、今年のテーマを教えてください。

倉富:今年のテーマは、「日本をつくる」です。このテーマに沿った登壇者をお呼びして、参加してくれた学生たちと日本の未来について話し合います。

基調講演として、「デフレの正体(角川書店)」の著者藻谷浩介氏をお呼びしています。他にも、10人の学生活動家をお呼びしており、それぞれがミニプレゼンを行い、参加者とディスカッションを行います。

当日の学生登壇者である本多さん。


——10人の学生登壇者の一人である本多さんはどのような活動をしてきたのでしょうか。

本多:新しい大学とは何か?をコンセプトに、大学を軸とした国際的なコミュニティ形成を目的として、米国TEDによるライセンスに基づいた日本初の大学TEDxであるTEDxUTokyoを立ち上げました。

また、シリコンバレー形成に関する論文執筆から、大学内VCやMIT研修を経て科学技術の事業化に関心を持ち、ハーバード大主催の国際会議HPAIRに参加、TOMODACHI Initiativeに関わるなど、複数の国際的活動に取り組んできました。

——そのような国際的な活動をされてきた本多さんは、今後の日本社会をどのように見ていますか。

本多:不況の中で、多くの課題を解決していかなければいけない日本に希望を見出せないと、よくいわれています。ただ、私は希望を見出していきたいと思っています。

なぜなら、世界に誇る日本のリーダーは皆、希望を持ち続けてきたからです。そのようなリーダーのビジョンをこれからの社会を担う若者たちにシェアすることが必要だと思います。

また、これからは高度な資本主義社会は崩壊していくと感じています。なので、経済だけでは測ることができない豊かさが表れてくると思います。その豊かさを追求していくことも大切になっていくと思います。

■仙台で感じた「つながり」を東京の学生にも感じてほしい

——経済では測れない豊かさとは何だとお考えでしょうか。

本多:個人と個人のつながりも一つだと思います。組織でつながっていた関係から、個人でつながる時代に変遷してきているので、人とのつながりに豊かさを求めるようになっていくのではないでしょうか。

——なるほど。今では、ソーシャルメディアが発達してきて、世界中の人とつながれるようになっていますね。

本多:そうですね。ソーシャルメディアで簡単につながれるようにはなりました。ただ、結局、会わなければ相手の考えていることを理解することはできません。

だからこそ、会って話すことが今の時代には特に必要なのではないかと思っています。

——イベント当日では、登壇者も参加して全体でディスカッションを行いますね。今の時代でこのイベントに参加する意義をどう考えていますか。

本多:私は登壇者といっても、学生ですし、年齢も参加者と変わりません。なので、参加者と同じ立場からお話できれば良いと考えています。私の他に9人の学生が登壇させて頂きますので、彼らの活動を共有して、同じ問題に関心を持つ人たちで新たなコミュニティがここから生まれたらと思います。

NEXT LEADERS MEETING2012統括代表の倉富さん


——倉富さんは参加する意義をどう考えていますか。

倉富:まず日本について考えるという、大きな切り口から入るのではなく、身の周りの小さな問題意識を感じることから入ってほしいです。まだまだ日本について知らないことはたくさんあります。ネットではすぐに情報は入りますが、実際に体感していないので、身に付きません。

当日は、仙台や大阪からも学生たちが駆けつけます。実際に地方に行き、その土地の学生たちと話しましたが、地方の学生たちが持つ「つながり」は東京にないものだと感じました。だからこそ、今の東京の学生たちに、私が体感したこの「つながり」を感じて欲しいと強く思っています。

登壇者の方々はもちろん、参加者の中にも様々な活動をしている学生がたくさんいます。このイベントをきっかけに、仲間を見つけて、同時に日本を背負っていくという当事者意識を持ってもらえたらうれしいです。


・本多正俊志
東京大学工学部マテリアル工学科3年。TEDxUTokyo代表。新しい大学とは何か?をコンセプトに、大学を軸とした学際的なコミュニティの形成を目的として、米国TEDによるライセンスに基づき日本初の大学TEDxであるTEDxUTokyoを立ち上げる。シリコンバレー形成に関する論文執筆から、大学内VCやMIT研修を経て科学技術の事業化に関心を持つ。ハーバード大主催の国際会議HPAIRに参加、TOMODACHI Initiativeに関わるなど、複数の国際的活動に取り組む。過去に開成中高生徒会長。長唄での国立劇場出演、弓道の経験から日本文化を愛する。

・倉富綾
首都大学東京都市教養学部哲学科2年。高校3年生の頃から所属している学生団体LAMBにて「その場限りではない、後発的なつながりを」をコンセプトとした「つながりカフェ」を月1回、1年間開催。動員人数のべ700人を達成。他にも、カナダ・ビクトリアへ短期留学、ボーイスカウトでの野外活 動、震災ボランティア、ベンチャー企業で長期営業インターンなどを経験し、たくさんの人・価値観に触れる。「つながり」「問題意識」「アクション」の3本 柱を連動させながら、今後の学生生活ではNext Leaders Meetingを通して、日本から見た地域、地域から見た日本、様々な視点を体験し、自分にできることは何かを考えたい。


【NEXT LEADERS MEETING2012】
日時:9月12日(水)13:00~16:00
場所:国立青少年オリンピックセンター 
定員:750人
参加費:無料
詳細:http://www.facebook.com/events/354121858000363/