札幌市在住のフリーター、加納由菜(20)さんはあえて就職という選択をせず、特定非営利法人MAKE THE HEAVEN(メイクザヘブン)の植林活動をしている。

公園でのびのびとした姿を見せてくれた加納さん


砂漠は気温差も激しく風も強い。そこでの植林は簡単な作業ではない。砂漠化が深刻な問題となっている中国に渡り、はじめに加納さんを待っていたのは絶望感だった。そこにあるはずのものがない恐怖、草原が砂に変わっている現実があった。

「当たり前に雨が降る地球を子供たちに残したい」という理念を掲げたメイクザヘブンのメンバーとの触れ合いが加納さんの支えとなっている。

さらに植林には病みつきになるほどの魅力がある。現地の子供たちと植林をしたときのことを加納さんはこう語る。「この行動が何倍にもなると想像ができた時に、これ、人生で一番幸せな時だ。こんな幸せなことってあるのかなってくらいの幸せを感じました」

自分の行動が未来を変える。この瞬間が未来をつくっていると感じることが出来たときに人は幸せを感じることが出来るのかも知れない。夢を持つことが困難だとされている日本で、これからの人たちが選ぶ道は就職活動とは限らない。

加納さんは現在9月20日に行われる「風人の祭り2012 北海道~まーちゃんバンド島唄ライブ~」の開催にも関わっている。まーちゃんは加納さんが参加する植林活動のリーダー。ライブを通じて人と人、人と自然が繋がるような祭りがここでも繰り広げられる。(オルタナ北海道支局特派員=渡邊未知翔)


・NPO「MAKE THE HEAVEN」
http://maketheheaven.com/
・風人の祭 2012 北海道~まーちゃんバンド 島唄ライブ
http://www.facebook.com/events/355385051194952/