カリフォルニア州サンタモニカにあるDakim は年齢に合わせた問題でアルツハイマー患者、そしてアルツハイマー、痴呆症の症状が出始めた高年齢者の脳のトレーニングの為のソフトウェアーを開発、販売を行っている。副社長のリチャード・シルさんにお話を伺った。

左から、ソフトウエアーエンジニアのジョン・スコーフィ-ルドさん、副社長のリチャード・シルさん


ソフトウェアーの開発は、Dakimの創立者であるダン・ミシェルさんの父親がアルツハイマー患者専用の老人ホームに入院していた時に、ホームの中に何も患者の脳を刺激するものがなかったことに気づいたことから始まった。

当時、他のホームや病院にもほとんどそういったものがなく、ダンさんは経営していた会社を売却し、Dakim設立とソフトウェアーの開発を始めた。

社長のダン・ミッシェルさん


Dakimのブレイン フィットネス ソフトウエアーは各セッションごとに必ず患者に一番必要な脳の6つの部分、前頭葉(判断、認知)、後頭葉(視覚)、頭頂葉(言語)、側頭葉(記憶)、小脳(運動)、脳幹(中枢神経、自立神経)が刺激されるように構成されている。

UCLA大学病院の神経科医ゲリー・スモール医師がチーフメディカルアドバイザーとして開発に関わった。ソフトウエアーのユニークな点は、各年齢に合わせた問題で楽しく脳の働きを活発にできるように構成されている。 

問題の例を挙げてみると、68歳の使用者には、1944年にアカデミー賞を取った俳優の名前を三つの中から選ぶ。1944年の大統領は、何回目の任期であったか?

又、簡単な数学、年齢層に合った音楽の問題などを使用者が飽きずに毎日使用出来るように工夫されている。

ソフトウエアーのスクリーン


ソフトウエアーのスクリーン


脳の老化、痴呆症の進行を送らせることは 、毎日の積み重ねが一番大事、そして一度始めたら終わりはないとシルさんは言う。 

ソフトウェアーは、DVDを購入又は、Dakimのサーバーからダウンロードし、自宅のコンピューターへインストールするだけ。価格250ドルほどなので、購入しやすい値段である。

別売りで、タッチスクリーンのモニターを購入することも可能である。高年齢者でコンピューターが苦手な人は、直接ボタンにスクリーンから触れることができ、電源を入れるだけで脳の健康管理が出来る用に配慮されている。

こちらは、人数の多い老人ホームなどで一番使用されている。これからの高齢化社会で生きてく為には、自分自身で脳の健康管理を行うことがキーではないかとシルさんは語る。

健康なら、どんな問題も解決することができる。現在は、アメリカ、カナダでしか販売されていないが、興味のある会社はぜひ、コンタクトをしてもらいたいとのことだ。(オルタナSロサンゼルス支局特派員=森本洋子)


www.dakim.com