「復興までの期間の提示を」新潟中越沖地震の被災地に学ぶ
6月12日に新潟中越沖地震の震源地に程近い新潟県山古志村に行ってきた。
案内をしてくれたのは、当時の山古志村村長、長島忠美氏(現衆議院議員)。新潟・中越沖地震から七年の月日が流れた今、村はある程度の日常を取り戻しているように見えた。
山古志村の一部地域では、土砂崩れにより川がせき止められた結果、天然ダムができてしまい水没してしまった地域や、分断されてそのまま放置されている道路。今も中越沖地震の爪痕が感じられる場所はあったが、住んでいる方はみんな明るく元気だった。
中越沖地震は復興まで5年~7年はかかると言われていたが、長嶋さんは2年で復興させると決めた。結果、3年2ケ月で村民が全員帰還できる状況にまで持っていった。無理な期間設定だったかもしれないが、そこを目指して地域一体となり、がむしゃらに進んでいけば、不可能も可能にできるということではないだろうか。
今回の震災復興に関しても、長島さんは「もっと市町村長が制度にとらわれず声を上げ、復興までの期間や道のりをしっかり提示することが重要ではないか。それが、地域に住む方に希望を示すことになる」と熱く語った。
東日本大震災の被害地域はとても広範であり、産業も様々で、あらゆる業界の利権争いもあるため一概には言えないが、今は、それぞれの地域の首長が地域に住んでいる人たちに、一筋の光を見せることこそ必要だ。(オルタナS 北川義樹)