食や健康への関心が高い女性から圧倒的支持をもつ菜食料理界のカリスマ、Ryoyaさん(28)のポリシーは、「やりたいことをやる。ココロとカラダの声を聞いて無理をしない」ことである。菜食ブームで注目される彼の魅力に迫った。

Ryoyaさん、カフェの前にて


Ryoyaさんは動物性食品を食べないベジタリアンである。近年、独自の陰陽論に基づいた菜食の食事法マクロビオティックはポピュラーになってきたが、宗教的な背景や動物愛護の文化から菜食主義者が多い海外に比べると日本の菜食人口はとても少ない。なぜRyoyaさんは菜食を選択するようになったのか。

Ryoyaさんは、22歳の会社員時代、不自由な職場環境によって体調を崩し1年半の療養生活を送った。その時に出会ったある本がベジタリンになるきっかけだったという。その本には、メディアでは明かされない悲惨な畜産の実態、肉食が人間の健康や環境に及ぼす悪影響が記されていた。この現実に衝撃を受け、本を読んだその日から菜食生活を始めた。

動物性食品を摂らなくなってから体に明らかな変化があり体調も良くなったという。そして、カフェを営む友人からの誘いでシェフとしてキッチンに立ったのを機に菜食料理研究家としてスタートを切る。



Ryoyaさんの働き方のポリシーは「やりたいことをやる」ことである。精神的にも肉体的にも我慢して働いていると、「あなたはそのままでいいのですか?」とカラダが知らせてくれるという。自分のココロとカラダに耳を澄まして無理はしないのが彼のやり方だ。

「ずばり、Ryoyaさんの職業は何ですか?」との質問に、「うーん、やりたいことをやっている。強いて言えば料理研究家かな。」と笑顔で答えた。

カフェや料理教室をする傍ら、一年前から趣味で始めた陶芸は注文が入れば販売も行う。その腕前は玄人なみだ。

毎月第三日曜日にはベジジャンクカフェ。第三火曜日には蕎麦カフェがオープン。住宅地にひっそりと構える小さなカフェには一日約20人のお客が訪れる(要予約制)。カフェの宣伝はRyoyaさんのブログとフェイスブックのみだが、遠方から訪れる客もいるほど人気である。

ベジジャンクカフェのメニューのひとつ。ベジバーガープレート(大豆ミートで作られたパテと天然酵母のバンズ)


メニューに値段の表記はなく、客が料理の満足度・カフェの居心地に見合う値段を付けて、お会計BOXにそっとお金を入れるシステムだ。

料理人にとってレシピは重要な知的財産と言われるが、Ryoyaさんは自身のオリジナルレシピをブログで一般公開している。読者から作り方について質問が寄せられれば一つ一つ丁寧に答える。

おいしいレシピを読者とシェアすることで、ブログに頻繁に訪れてくれるようになりカフェに足を伸ばす人も増えたという。菜食という食事のスタイルが人間の体をより健康にし、環境をより保全し、動植物の無駄な殺生を行わないので、菜食のレシピが広まれば広まるほど自分の望む世界に近づくと語る。

ブログではオリジナルレシピが閲覧出来る他、YoutubeとViemoではRyoyaさん実演のレシピ動画も見ることができる。

☆抹茶アイスクリームのつくり方☆

http://www.youtube.com/watch?v=_WgatAV6MaM&feature=plcp

YouTubeチャンネル
viemoチャンネル

環境とカラダをいたわる菜食×自由なワークスタイル。今後もRyoyaさんから目が離せない。 (オルタナS編集部員=川久保亜純)


高嶋綾也(Ryoya Takashima)
・1983年12月19日生
・Living Light Culinary Arts Institute公認アソシエイトローフードシェフ&インストラクター
・クシマクロビオティック アドバンスド修了
・シードマイスター ジュニアコース修了
カフェ、料理教室、個人レッスンなど菜食を広める活動を行う。菜食王子と言われるほど女性ファンが多い。
ブログ→  peaceful cuisine
Facebook→  高嶋綾也


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