今年3月、宮城県気仙沼にて、「まなび」という団体で、えほんづくりワークショップを行いました。子どもたちと一緒に楽しくまなびながら自由に絵や文字を描いてもらい、絵本を作るという取り組みです。

まなびのメンバーと写る辻本恵太さん(写真下段左から2番目)


昨年3月11日、東日本大震災がありました。団体の活動を通じて何か役にたてればと思いながらも「たのしくまなぶ」を掲げていることから被災地での活動に躊躇し、何もできない日々が続いていました。

そんな中被災地での学習支援活動をしていたTEDIC代表の門馬優さんと知り合い、「震災直後は普通に学べる環境もなかったけど、今ならまなぶことで何かプラスα、例えば、たのしむ気持ちも届けられたら良いと思う」

そんな言葉をいただき、活動を決心しました。気仙沼では鹿折復幸マルシェという場所で2日間こどもたちと一緒に絵本をつくり、完成した絵本は活動を支援してくださった方へ贈りました。活動後、全国各地からお手紙をいただきました。



絵本を通じて気仙沼の子どもたちの様子を届けることができ、その意義を確信しました。そこで、今回のプロジェクトで終わらせずにこのまま絵本を販売し、絵本で繋がる支援の輪を広げていこうと考えました。

まず、第1歩として、この活動に共感してくださった社会貢献型商品の専門店Joy’nt Factoryという店舗にて、絵本を販売できることになりました。これから「えほんづくりワークショップの実施」「完成したえほんの販売」「収益を寄付」というサイクルをしっかり形にしていこうと思っています。

これはきっと被災地支援活動だけでなく、あらゆる社会問題にアプローチできる可能性があると思っています。



どんな社会問題も、それぞれ深刻な問題です。どれだけ深刻であるかを伝えることは重要です。それでも私は、ポジティブな面から訴えるという形もあって良いと考えています。

今回の被災地支援活動を通じて、支援する側も必ずしも心が健康な状態ではないのだということを感じました。関西の方には阪神淡路大震災の被災者で、その傷の癒えない方もいらっしゃいました。

また震災直後のテレビでの悲惨な光景を目の当たりにし、震災の深刻な側面に触れたくないという方もいらっしゃいました。しかしそういう方こそ東日本大震災の被災者を何とか支援したい!という気持ちが強かったのです。えほんの持つ優しくポジティブなイメージから支援に繋げていくこと。その価値を追求し、これから形にしていこうと思っています。(寄稿・まなび代表辻本恵太)


えほんの製作、販売、活動全般に協力してくださる方を募集しています。
[任意団体まなび]
twitter : @manabi_official
[まなびのえほんづくりプロジェクト]
[Joy’nt Factory]