東京都国立市のコミュニティスペース「国立本店(くにたちほんてん)」が今月6日、リニューアルイベント「24時間 ほんとまち」を開催した。今回は、筆者も参加した、第1部の「まち歩きワークショップ」の模様を伝える。(イベントの概要については、こちらの記事をご参照のこと。)

ワークショップ当日の朝8時、本店には9名の参加者が集まった。企画者からまち歩きのルール説明を受けた後、3名ずつ3チームに分かれ、まち歩きのテーマを設定した。

ルールは2つ。チームごとにテーマに沿った写真を最低4枚撮影してくることと、地域の方最低2人と話してくること。3エリア(東、西、谷保・矢川)のうち1つを選び、再集合の12時半まで、チームごとに選択したエリア内を散策した。

12時半に再び集合すると、出発前の眠そうな様子とは打って変わって、「楽しかった」と意気揚々としている参加者。そこから「まちノート」の制作作業に入った。出力された写真を思い思いにレイアウトし、マスキングテープやマーカーを使って仕上げていく。


「まちノート」制作の様子。(写真提供=国立本店)



制作が終わり、16時からの第2部冒頭で、それぞれが制作したまちノートの発表が行なわれた。各チームが設定したテーマは、「団地」「建物」「階段」「街とそこに住む人の暮らし」など多方面に及んだ。筆者自身、車や自転車でなく自分の足でまちを歩くことで、思わぬ発見があった。


「まちノート」発表の様子。(写真提供=国立本店)



今回のワークショップの主旨を、同店を運営する「ほんとまち編集室」の吉野佳さんに聞いてみた。「同じ場所を歩いても、面白いと感じるものは人によって全く違います。歩く人の独自の視点でまちを切り取り、『まちのかけら』を集めるワークショップです」。

これまで地域のデザイナー同士をつなぐ場だった国立本店は、より様々なひとに開いた場としてリニューアルした。「本やデザイン、編集を通してマチとヒトとがめぐるような場所になったらいいですね。そういう事の媒体となるような、フリーペーパーをつくり始めています」と吉野さん。

新しく生まれ変わった本店が、どんなひとを呼び、つなぐ場になるのか、非常に楽しみだ。早速、11月3日、4日には、同日に開催される国立市最大のお祭り“天下市”に合わせて、「ふるほんいち」を行う予定だ。(オルタナS編集部員=佐谷圭)



国立本店(くにたちほんてん)
 東京都国立市中1-7-62
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