地球温暖化や砂漠化などの大きな地球環境問題の脇で、忘れ去られてしまっている環境問題がある。「衣服廃棄問題」もその1つだ。日本の様々な資源の回収&リサイクル率は、世界的に見て非常に優秀で、例えばペットボトルの回収率は約80%、そのうちの90%がリサイクルされている。
しかし「衣服廃棄物」 に着目すると、その再利用率は20%ほどで、残りの80%は焼却処分されており、非常に悲惨な状態である。プラスチックやペットボトルの回収ボックスがあっても、衣服の回収ボックスが無いのはなぜだろうか。
そんな「衣服廃棄物問題」と、若者に人気の「ファッションショー」をコラボさせ、新しい価値観を提供しようとしているイベントがある。12月2日、京都造形芸術大学春秋座にて開催されるMIRAI EXPO 2012 in KYOTOのファッションショーだ。
2010ミス・ユニバース・ジャパン準グランプリでMIRAI EXPOのメンバーでもある吉田桃華さんらが中心となり、『Rethink~賢い消費者へ~』というテーマを掲げるこのファッションショーでは、今ある資源を賢く利用し、ものを大切にする気持ちを喚起する内容になるという。
使わなくなった端材や残反・古着・故繊維(再生品)などを使用した、リペア・リフォーム・リメイクの3Rを行う。クリエイターたちのモノづくりのクオリティーを高めていくことを目的とするリクチュール(Recouture)プロジェクト所属のデザイナーともコラボした。
衣装は、Amakiru、androgyne、DOWAから提供予定だ。ディーズファッション専門学校の生徒が100年後の未来をイメージして作製した作品も紹介される。MIRAI EXPOメンバーが代表をつとめるecocawaii project所属のeco girls達も、モデルとして登場するという。
ファッションショー企画共同代表の同志社女子大学3回生の今井友香里さんは「このショーを通して、今一度資源の有り難みを感じてもらい、ものを大切にする心を多くの人が持てるようになればと思います!」と語る。
イベントのチケットは京都造形芸術大学チケットセンターで購入可。MIRAI EXPOの詳細はFacebook Pageにて。(オルタナS関西支局特派員=大塚康平)