著書は、プランジャパンの活動地域を訪れた世界的に著名な作家7人が書き下ろした短編集を翻訳したものである。著書に登場するのは、10代で人身売買の被害に合いHIVに感染してしまった女の子や、学校に通わせてもらえないで強制的に家事手伝いをさせられている女性たちである。いずれも、「女の子だから」という理由で、このような被害を受けている。

角田さんは、女性器切除や人身売買被害に合った女性たちの取材のため、マリやインドを訪れた。シェルターで保護された女性たちへの取材を通して、嘘をついていることが分かったという。

「人身売買被害に合った女の子たちは、(シェルターに来た理由を)決して売春宿から保護されてきたとは言わない。親と離れてしまったから、または、誘拐されたからという理由でごまかす。嘘だと分かるが、過去を無理矢理思い出させることになるので、ただ黙って聞く事しかできなかった」と、話す。

プランジャパンの久保田恭代さんによると、「人身売買の被害を受けた女性たちは、毎日10人ほどの男たちと強制的に性的行為を持たせられた。過去の記憶を思い出さないように、自発的に嘘をついてなかったことにしている」と話す。

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