——なぜ「Project99%」の運動を始めたのでしょうか。
安部:環境問題は、突き詰めると「地域循環型社会」を作らなければならないという答えになります。しかし、世界はグローバリゼーションが席捲していて、地域循環型社会とは逆方向に進んでいます。
そこで私たちは、金融・経済の問題にも関心を持ち、国際金融資本の推進する「新自由主義経済」の問題にも言及するようになりました。新自由主義とは、なんでも民営化して、企業の営利活動にまかせれば社会がうまくいくという、人類の歴史上、一度も実証されたことのない理論です。
米国が世界中に新自由主義を押し付けた結果、貧富の格差が広がり、社会の持つ共同体的側面が壊れてしまいました。TPPは、その新自由主義を日本に押し付ける条約なので、なんとかこれを阻止したいと本格的に活動に力を入れることになりました。
——「反原発・反増税・反TPP」を三本柱にしたのはなぜでしょうか。
安部:「原発」「増税」「TPP」は、利権を握る1%の人のための政策であり、私たち99%の国民にとっては不利益にしかなりません。既得権益者の利益を守ることに固執する政治家を一掃して、99%の国民のために働く政治家に変えなければ、日本は滅びます。
安田:いま日本には他にオスプレイや、言論統制につながる悪法など、問題が目白押しです。一つ一つの問題に反対していると、ほとんどモグラ叩きのような状況になり、きりがありません。そんなモグラ叩き状態から脱するためには、本当に国民のためを思ってくれる政治家に政権を担ってもらうこと以外ない、と考えています。