新潟県十日町 棚田

傾斜地に段状に作られた棚田は四季折々の美しさを映し出します。
棚田は、先人達が築いた農村文化の結晶で、「日本のピラミッド」とも言われています。
激しい寒暖差や雪解け水が棚田でできるお米のおいしさの秘訣です。
しかし棚田は、過疎化、担い手の高齢化、後継者不足といった問題を抱え、危機に瀕しています。そこで、2012年にはいくつかの革新的な取り組みが行われました。

まず、写真の新潟県十日町ではまつだい棚田バンク:棚ガール養成コースを実施しました。これは、独身の成人女性向けの企画で、田舎暮らしには興味があるけれど、どうしたら良いかわからない女性陣に、地元を知り尽くした男性陣『棚男(たなお)』たちが、様々なノウハウを丁寧に伝授するコースです。
6月、8月、9月の週末2日間に開催され、6月には田植え、8月には夏祭り「縁結び田楽行列」、9月には稲刈りが行われました。収穫したお米は配当米として受け取れます。

京丹後市丹後町袖志では、2012年9月15日、京都市の大学生らが農作業着を着こなすファッションショー「袖志棚田ガールズコレクション」が開催されました。地元有志や学生らで結成された「袖志棚田保存会」の企画であり、もんぺを短くしたり、手ぬぐいをリボンにする等、女子学生が農作業着をファッショナブルに着こなしました。

美しい伝統的な景観に、華やかな女性達がファッショナブルに彩りを添えることで、過疎に歯止めをかけることができるのか。
2013年も各地での取り組みに期待です。(オルタナS編集部員=山田衣音子)

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