——映画について知った経緯を教えてください。
ベナー:今年の10月の終わりにこの映画の事を知りました。妹から、必ず見なければいけない映画があると電話をもらいこの映画を見ました。
この映画はとても深刻な問題を扱っていますが、とてもポジティブだと思います。とても問題が大きく、そして、広い範囲にわたっていると、大体の人たちはどうしていいのか分からなくなります。
私もそうでしたが、とにかくたくさんの人にこの映画を見てもらい、現実を知ってもらわなくてはいけないと思いこのサイトに登録しました。
世界の女性問題は、実際にほとんどの人が思っているよりも酷いこと、そして問題は徐々に悪くなっています。私自身のこの問題についての自分との約束は、問題から目をそらさない事です。事実から目をつぶってしまうのは簡単なことですが、そのために救える人の命が救われない事になります。
この映画を見た後、自分でできる事として、ヨガインストラクターが所属する団体、オフザマットトゥーザワールド“off the mat in to the world” www.offthematintotheworld.org が毎年行っている、SEVAチャレンジに参加することにしました。
今年のチャレンジは、インドの売春の為の人身売買を食い止めるための資金を集めることです。
チャレンジに参加する人たちは、一人20000ドルの募金を集める事がゴールになっています。ゴールを達成できた人は、実際にインドに行き現地で活動の内容を覚えてリーダーシップトレーニングを受ける事ができます。
——沢山の人たちは、何かしたくてもどこから初めていいのか分からないと思っている人が多いと思います。それについてはどう思いますか。
ベナー:まず、できないと思う気持ちを捨てる事が一番大切だと思います。
ハーフザスカイの話に戻りますが、事実を知ってもらうために他の人に映画を勧める事は誰でもできる事だと思います。
一人の友達に勧めれば、そこからどんどん水が枝分かれして流れていくように誰に情報が繋がるか分かりせん。情報を動かす事がとても大切だと思います。今はソーシャルネットワークなどで沢山の情報を、一度に多くの人たちに送る事ができるので、広めたい大事な情報は迷わず広めていく事ですね。
——広めたい情報とは、特に発展途上国での女性への差別問題ですか。
ベナー:同じ発展途上国の村で女性が家庭の財力を握っている家と、男性が家庭の財力を握っている家を比べてみた統計があります。女性が家庭を切り盛りしている家は、子どもがきちんと教育を受け、生活必需品が揃っています。
反対に、男性が家庭を切り盛りしているところは、教育費、生活必需品の不足、女子の妊娠の年が早い事が統計で出ています。差別、暴力を防ぐには、女性の教育がとても必要だと言われています。そして何よりも、女性を勇気づけることです。
そのためには、幸運にも私たちのようにアメリカや、日本で生まれた女性たちが
この問題についてもっと勉強し、発展途上国の女性仲間たちのために小さな事でもできる事を毎日する事だと思います。
——これからのチャレンジについて教えてください。
私は女性問題について話す時に助ける(Help)という言葉は使いません。参加(Participate)を使います。
「変革について参加しませんか?」という言い方をすれば、助けが必要な人々と助けることができる人々の立場が平等になります。
少しでも、女性差別がなくなるように制圧されている道を舗装して沢山の人たちが簡単に通れるようにがんばっていきたいと思います。
各コミニュニティーの中で、女性の集まりを設けて、まずは地元の女性たちの絆を深める事からはじめていきたと思います。そして、そこからコミュニティーをグローバルに広げていけるようにと考えています。(オルタナSロサンゼルス支局特派員=森本洋子)
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