岡山県の南東部、備前市にある閑谷学校は、江戸時代に建てられた日本最古の庶民のための学校です。
1670年に岡山藩主の池田光政が、地方の指導者を育成するために、武士だけでなく、庶民の子弟や他藩の子弟も学ぶことができる教育施設を開設しました。明治3年には一度、閉校となるが、明治6年に陽明学者である山田方谷氏を招聘し、再開した歴史を持つ。
国宝の講堂をはじめ、敷地内のほとんどの建造物が国の重要文化財に指定されており、付近一帯は特別史跡に指定されています。
講堂では、小中学生や高校生をはじめ広く一般の方向けに、儒教などの講堂学習や文化講演会なども行われています。
また、都市部と離れた場所に位置するために、樹々や花々が年中季節ごとの彩りを見せてくれます。特に2本の巨大な櫂の木や周辺のもみじが美しく、多くの観光客が県内外から訪れます。
2012年秋には、俳優の伊勢谷友介さん(36)が代表を務める、地球環境や社会環境を見つめ直し、未来における生活を創造していくプロジェクト、「リバースプロジェクト」がイベントを行いました。
日本庶民教育の原点として、未来の世代へ継承するため世界遺産への登録も目指されている閑谷学校。是非、訪れてみてはいかがでしょうか。(オルタナS編集部員=堀川雄太郎)
次の記事を読む⇒【町民みんなが手を振って迎える立山-富山県】
前の記事を読む⇒【多くの野生動物が暮らす東京最後の里山 南山】