白神山地は青森と秋田にまたがる山岳地帯で、1993年に日本で初めて世界遺産に登録されました。白神産地はアジア最大級の規模のブナ林で覆われ、伐採など人の手が加えられることがなくありのままの状態を保っています。森には絶滅危惧種を含む多様な動植物が共生し、貴重な生態系が守られているのです。
化粧品メーカーのアルビオンは2010年に秋田県藤里市「アルビオン白神研究所」を開設。研究所は閉園になった保育園を利用し、植物研究の拠点として高品質で安心安全な化粧品開発に取り組んでいます。
スキンケア「イグニス ネイチャー」シリーズには、保湿成分として白神産の有機ヨモギ(ヨモギ葉水またはヨモギ水)を配合。地元農家の指導のもと、除草剤などを一切使用しない無農薬有機ヨモギを栽培、収穫しています。ハトムギやレモンバームなども栽培し、他のスキンケアシリーズに利用されています。
同社は秋田県が取り組んでいる「一社一村運動」の一企業です。企業と農村が共同でまちおこしを行い、地域住民を研究所の見学に招いたり、地域行事に参加するなどCSR活動も盛んです。(オルタナS編集部員=川久保亜純)
次の記事を読む⇒【東京湾に残る、渡り鳥のオアシス-三番瀬】
前の記事を読む⇒【震災で発生したがれきで、「森の防波堤」づくり―宮城】