——社会貢献意識が高い学生は多いです。しかし、企業に入ったときに利益追求をしていかなければいけないので、社会貢献と利益追求の間でジレンマを感じてしまいます。そのようなジレンマに揺れる若者をどう思いますか。

福本:企業は雇用の場です。取引先など関係者がたくさんいて成り立っているのです。その中で必要なのが事業の継続性です。事業の継続には赤字ではいけません。

どんなに社会的に崇高なことをしても継続できなければ全てが不幸になります。そういった意味で利益は悪ではないと考えることです。

世の中には、社会貢献を追求しながら事業経営を続けている企業はたくさんあります。例えば、ザ・ボディシショップは、コミュニティ・フェアトレードを実践しているので、商品の仕入れ先とエシカルな関係にあります。

ビジネスの源である仕入れ先に社会貢献の要素が入っているので、何があっても事業から社会貢献活動は外れません。

そのようなジレンマに揺れる若者には、事業を通じて社会貢献活動を行っている企業を見つけてほしいと思います。社会貢献がDNA化している企業は、経営不振になっても、エシカルであり続けるでしょう。一過性の寄付活動を行っている企業ではなく、事業を通して社会貢献を行っている本物に触れることが大切です。

——おっしゃられたエシカルな企業を見極めるためには、どこがポイントだと思いますか。

福本:ネットだけでは表面的な情報しか探せません。やはり、直接話しを聞くことが大切です。話すことで、見えてくることはたくさんあります。

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