タンザニアの学校


本当の意味でフェアなアート・トレードを!

ーー旅行中にインスピレーションを得たのですね。その後イギリスに戻ってからのことを教えてください。

A.イギリスに戻って調べたところ、在英のアーティストは絵1枚あたり平均200~300ポンドの稼ぎがある。一方で、今回会ったマサイの人々、そして恐らく多くの途上国にいる素晴らしいアーティストたちは、そもそもアートマーケットへのアクセスがない。

ロンドンにもアフリカのアーティストが描いた絵を売っているギャラリーがあって、何軒かに連絡して「売値の何パーセントが実際にアーティストに支払われているのか?」と聞いてみたけれど、答えてくれる人は誰もいなかったんだ。

誰もが知っているフェアトレードの公式マークを付けている商品でさえ、本当の意味ではフェアではないそうだ。あれは最低賃金を保障するというだけで、利益をほんとうにフェアに配分していない。

絵のフェアな収入をアーティストに渡し、そのお金であの学校の子供たちも支援できたら、それこそ「フェア」で「エシカル」なビジネスができる、そう思ってこのプロジェクトを立ち上げた。これまでフェアトレードがなかったアートの世界で、これは面白いことできると確信したよ。

■世界初!アートの世界にフェアートレードのエコシステムの導入を!

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