タンザニアで


ーーエシカルアートとは何ですか。

A.タンザニアのアーティストが描いた絵をウェブ上で販売している。特徴はフェアトレードであることと、売上金がタンザニアの子供たちの学費として寄付されることだ。

例えば、1枚800ポンドの絵の場合、150ポンドはマサイ族の子供の1年分の学費、£150は送料などを含めた事務費用、そして残った額を利益として、僕とアーティストで折半しているんだ。

支援している学校は4年制なので、1人の子供を卒業させる為に4枚の絵を売る必要がある。もしくは購入時に450ポンドを寄付することで、1人の子供のスポンサーになってもらうことも可能で、その子供と文通しながら成長を見守ることができる。


■きっかけは、ただ純粋に素敵なアートとの出会いだった

ーーこのプロジェクトが始まったきっかけを教えてください。

A.子供の頃から人の役に立ちたいと思ってきた。大学卒業後は法律事務所で働いたけど、会社の利益の為だけでなく、ビジネスを通して社会に貢献できたらいい、こんな漠然とした思いをずっと抱いていたんだ。

直接のきっかけになったのは、タンザニアへの家族旅行。そこでマサイの人々が描く絵を見せてもらう機会を得た。あまりに美しいので数枚購入しようとしたところ、彼らはその絵の大凡の市場価格も何も、検討がつかない状況だった。

「この美しい絵は、イギリスだったら幾らの価値になるだろう?」そう思ったことが全ての始まりだった。その旅行の間に、現在支援をしている学校も訪れたのだけど、その学校で学ぶ生徒の約6割は女子で、彼女たちの多くは女子割礼や強制結婚といった悪習から逃れる為に家出してきたと聞いて大きなショックを受けた。

本当の意味でフェアなアート・トレードを!

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