スルシィは、フィリピンの女性たちに天然素材ラフィアを使用したバッグのデザイン・技術指導をしながら、バッグ作りを通して彼女たちが自らの力で暮らしを向上させ自立できるように支援しています。
 
スルシィのバッグはフェアトレードの倫理的価値観も備えているので、スルシィ・ブランドの特徴や競合する他社の天然素材のバッグとの違いを明確に打ち出すことができ、消費者の関心を引きつけられるメリットがあると思います。

例えば、各バッグにスルシィのポリシーを書いた丸台紙を付けているのですが、その丸台紙に誰がそのバッグを作ったかが分かるよう、生産者が自信と責任を持って自分の名前をサインしています。

生産者の顔が見えることで消費者の購買意欲に働きかけることができ、また買い物の先に社会貢献があるという、消費の動機づけもプラスされることと思います。
 
何が「エシカル」や「フェアトレード」なのか、明確な定義や線引きは難しいですが、それらを論ずる前にやはり商品として、市場に通用するものでなければ継続的にビジネスを続けることはできません。

ただ、貧しい国の人たちはおうおうにして、貧困に慣れてしまっているせいか必要以上に働かず、こちらが望む品質の基準が理解できなかったり、納期の期限を守らなかったりと日本で通用する生産ラインまで持って行くのは大変で、多くの時間と労力、また資金も要します。

これからも生産者と今まで以上に信頼関係を築き、彼女たちを継続的に支えることができるよう、デザイン、品質などの向上を常に目指していきたいと考えております。(寄稿・スルシィ代表 関谷里美)

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