世界の食料問題に取り組むNPO法人TABLE FOR TWO international(以下TFT・東京・港)の小暮真久代表が、THE ASIAN AWARDS(アジアン・アワード)のアジアNo.1の社会起業家に選出された。アジアン・アワードの社会起業家部門で日本人が受賞するのは初。小暮代表は今月16日にロンドンで行われた授賞式に出席し、TFTの取り組みについてスピーチした。

TFTの小暮代表


アジアン・アワードとは、ビジネスリーダー、スポーツ、音楽、科学技術など14分野で活躍するアジア人を表彰する賞だ。審査員は、イギリス貴族院の政治家や著名な事業家などから構成される。2010年から開催され、今年で3回目となる。第1回の社会起業家部門受賞者は、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏である。

TFTは2007年に、マッキンゼー・アンド・カンパニー米国ニュージャージー支社勤務のキャリアを持つ小暮代表が設立した。先進国の肥満と、途上国の飢餓を同時に解決するプロジェクトを展開している。社員食堂や学食などで、TFTが考案したヘルシーメニューを購入すると、代金のうち20円が寄付となり、アフリカの子どもたちへ給食1食分が届けられる仕組みだ。

同プロジェクトには、企業や官公庁、大学、病院など約550団体が参加し、これまで約2000万食をウガンダ、エチオピア、タンザニアなど11カ国に届けている。小暮代表は、「(一昨年の受賞者が)ユヌス氏なので恐縮ですが、これを機会にイギリスでの展開も加速させていきたい」と話した。(オルタナS副編集長=池田真隆)