就活の長期化、秋入学、大学の国際的競争力・・・大学生活をどう過ごすべきなのか、そんなことを考えさせられるトピックが多い最近ですが、今回はアイセックを利用してアフリカのウガンダNGOへインターンし、現在はスウェーデンで留学中の方からの寄稿をいただきました。

考えることよりも、実際に何かに取り組む中でキャリアの軸は見えてくるのかもしれませんね。アイセックは5月6日まで夏休み向けプログラムの参加者を募集しているので、興味を持たれた方は記事末尾のリンクへぜひ、アクセスください。




【執筆者プロフィール】
ウガンダNGOでインターンシップ、スウェーデンに休学して半年の留学中
東京大学3年 女子

なぜ、海外へ

ただ、貧困問題がどうだのスウェーデンモデルがどうだの日本の国際化がどうだの、何も知らないで聞きかじった知識をもとに議論することが馬鹿らしかった。行ったところで実際に体験できる部分は限られているにしても、今、この目で、肌で感じたいと思った。

ウガンダで開発の現場へ。ウガンダ人との活動に全てを注ぐ

私のインターンは、開発の現場を見たいというのが一番の目的だった。「アフリカ人は約束を守らない」と最初の数週間は思ったが、やるといった3週間後に「前言ってたあれ、やったよ」と言うのを聞いて、「時間の考え方が違うだけで実は日本人より約束に忠実かもしれない」と気づいたり、「ものをあげる」という持続性のない支援を自分は批判的に見ていたが、人生に何の希望も見いだしていない子どもに対して、今まで食べたことのないものを与える、という行為は自分が思っている以上の効果を与える可能性がある、ということに気づいたり。数日のボランティアやバックパックではわからないものを多く学べた。

それ以外のものも得られた。1日1日を無駄にせず生活のすべてを1つの活動に注ぐ、という経験は今も生きている。思い描いた計画はうまくいかなかったけど、たどたどしい英語にも関わらず自分の提案に周りが耳を傾けて協力してくれた経験は自信につながり、一緒にインターンしてたウガンダ人とは、今でもNGOのco-directorになってくれと頼まれるくらい深い関係を築けた。

スウェーデンで大学と社会のつながりを見る

現在のスウェーデン留学は、大学と社会のつながりを見たいと思って、1つの企業に入るよりも広く観察したかったためにインターンではなく留学という形式を選んだ。

インターンより長く滞在している割に深い友達はできていないが、教室や寮での他愛ない会話から期待通りに本やネットではわからなかったこちらの学生の声が多く聞けた。

授業自体も学部や大学を超えたグループワークやディスカッションなどの学びの形式、フィードバックシステムなど学ぶべき部分が多く、帰国後の研究にも活かせそうである。

「グローバル」と言うけど、誰でも行くべきものなのか

留学にしてもインターンにしても、周りは遊びに来てる人の方が多い。実際日本の大学のレベルは高いし、長期休みにも様々な機会が与えられる。日本にいた方がずっといい経験ができただろうと思われるケースもよく見る。

私も、夏休みに短期留学した時には、英語力も教養も完全に周りに及ばず、主体的に参加するどころかディスカッションを理解することすらほとんどできなかった。インターン先で仕事があまりなくただ遊んで帰って来たという人にも何人か会った。

だから、とりあえず海外に行かせようとする潮流には疑問も感じる。けれど、今はまだやはり「海外インターンに行くべき人」や「留学に行くべき人」がたいしたことのない理由で機会を逃している場合がかなり多いと感じる。

自分の経験が、この後の人生にどう生きるかなんてわからない。けど、大学に入った方がいい理由を自信もって語れる大人はどれくらいいるだろうか。

どう生きるかわからない4年と数百万を大学に投資して専攻と全く関係のない職業についてる人々がこんなにいる。一方で、海外インターンシップや留学の数ヶ月と十数万の投資から軸を見つけていきいきと将来を描く人に何人も会った。

目的にあった機会に周囲の流れや何かの言い訳から飛び込まないのは、すごいもったいない。3年生でも自分のやりたいことをやってキャリアの軸が出来る人もいれば、流れからなんとなく長期間の就活をしてしまう人もいる。

休暇は自由に使えるし休学だってできて、海外インターンシップも留学も、真剣に検討する価値のある選択肢だと思う。自分の体験や彼らとの話からそう感じます。

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アイセックでは5月6日までこの夏の海外インターンシップ生の募集を行っております。英語を磨くEducation Firstさんの語学留学と、英語を使って活動する海外インターンシップをセットにした企画も行っております。まずは、英語が話せるようになってから・・・そう思っている方にもおすすめの企画です。Facebookでは経験者に自由にコンタクトを取れる場も用意いたしますので、ぜひご活用ください。お待ちしております。(寄稿・山下侑)


語学留学が進化しました。海外インターンシップと一緒に。http://intern.aiesec.jp/ef_aiesec