親の貧困に影響し、子どもも貧困に陥る「負の連鎖」は断ち切れるのか。日本では、「子どもの貧困」が深刻だ。2009年の厚生労働省のデータによると、17歳以下の7人に1人に辺る15.7%が貧困状態にある。

無料で子どもたちの学習支援を行う全国学習会ネットワークJLSN代表の犬飼公一さん(25)は子どもの貧困の定義を、「子どもが経済的困難と社会生活に必要なものの欠乏状態におかれ、発達の諸段階における様々な機会が奪われた結果、人生全体に影響を与えるほどの不利を負っていること」とする。

保険料が払えないために無保険の子どもや、給食費、修学旅行費の未納・滞納も続出している。国の教育機関に対する支出も低く、その額はOECD加盟国中ワーストクラスだ。

この事態に「子どもの貧困対策推進法案」が4日、衆院本会議で通過し、参院での審議を経て今国会中には成立すると予測されている。しかし、子どもの貧困率削減の数値目標設定は見送られ、政府が策定する大綱に貧困率の指標のみを入れる意向だ。

生まれた状況で左右されてしまう子どもの貧困を打破するために何ができるのか。貧困問題を中心に、日本の子どもたちを取り巻く社会問題を紹介する。

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ママ、パパ、未来のママ・パパへ    寄稿 小笠原舞