熟年夫婦の約10組に1組が恋愛初期のようなドキドキを維持していることがアメリカ・ニューヨークにあるストーニー・ブルック大学の研究でわかりました。

一般的に恋愛感情はいつかは消えていくものだとされており、従来の研究では恋愛感情は12~15カ月の間で衰え始めると考えられてきました。

しかし今回の研究で、20年以上連れ添った熟年夫婦にパートナーの写真を見せ、その後脳をMRIでスキャンすると、快感と関係する脳内物質である「ドーパミン」の発生が確認されたそうです。このドーパミンと恋愛は強い関係があり、人は恋をするとドーパミンが放出されてドーパミンによってドキドキの気持ちが起こります。つまり、ドーパミンが発生した熟年夫婦は、20年以上も恋愛初期の「ドキドキ」を保ち続けているということです。

 

 

さて、このように最近では脳科学で恋愛のメカニズムを解き明かす研究がすすめられています。
例えば、男女はなぜすれ違うようになるのか。研究によると恋愛中の脳内には男女で違いがあることがわかっています。

ワシントン州立大学の研究によると、恋愛中男性は脳内の視覚を司る箇所の活動が活発になります。その理由は男性は本能的にその女性が赤ちゃんをきちんと産むことができるかを確認するため。

かたや女性は恋愛中、記憶を司る「帯状回」が活発になり、記憶力がアップします。これは男性が責任を持って自分を大切にしてくれるかどうか判断するためで、「何を約束して、何を果たしてくれたか」を記憶することでその人が本当に自分や子供を守ってくれるかを判断する本能を持っているそうです。

このように脳科学によって様々な恋愛のメカニズムが明らかになってきています。
「夫婦円満の特効薬」ができる日もそう遠くないかもしれません。(オルタナS企画局長=板里彩乃)