上田大使の問題発言が出たのは、日本が残虐な刑罰などを禁じる拷問禁止条約を守れているのか審査を受けているときだ。日本は1999年に同委員会に加入し、審査を受けるのは2回目であった。

アフリカ・モーリシャス共和国のドマー委員から、「日本は自白に頼りすぎ。これは中性の名残だ」と指摘されたのを受け、上田大使は、「日本は刑事司法の分野では、最も先進的な国の一つだ」と答えた。この発言に、会場から笑い声が聞こえ、上田大使は「笑うな、シャラップ、シャラップ」と怒鳴った。

動画配信サイトユーチューブでは、会見の模様が収録された動画が話題となり、再生回数は約20万回を記録している。各国の代表が集まる場で、「シャラップ」という言葉はタブーに近いものとされ、上田大使への批判が集まっていた。

外務省は、「上田大使の発言は、その表現ぶりが必ずしも適切ではなかったと考えており、然るべく口頭による注意を行った。上田大使も反省しており、現時点ではこれ以上の対応は考えていない」と述べた。


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