高松さんは大学を卒業した2006年、外資系企業を経て、大手化粧品メーカーに就職する。しかし、生産者や顧客の顔が見えるコミュニケーションが取れずに、ただ商品を販売することを求められる職場に疑問を感じるようになる。
2010年9月に、化粧品メーカーを辞め、ソロモン諸島で環境保護と有機農業の普及を行うNGO APSD(Asia Pacific Sustainable Development)に加わる。NGOを選んだ理由は、「世界をつなげる仕事がしたかったから」だ。
高松さんは、幼少の頃からキャビンアテンダントに憧れていて、将来は世界各国をつなげ合わせる仕事をしたいと思っていた。NGOでは、ソロモン諸島の人々と交流し、農業支援を行った。現地にある農業学校で、20代の若者へ農業を教える。
ソロモン諸島での活動は農業支援にとどまらず、養蜂産業を活性化するために、現地で採れた蜂蜜を使った化粧品「ララ・ソロモン」の開発にもかかわった。化粧品の完成に合わせて、販売を担当する会社サステナブル・クルーを、APSDの収益事業部門から分離し、設立した。高松さんは同社に所属し、商品PRを行う。
高松さんは、「蜂蜜に熱帯雨林は欠かせない。養蜂は森と良い関係で付き合いながら、発展していくもの。現地の人の生活基盤を整え、環境保護にもなる取り組みにやりがいを感じている」と話す。
・ララ・ソロモン
・NPO法人APSD