10月16日の世界食料デーに先駆けて、TABLE FOR TWO(テーブルフォートゥー)大学連合は13日、北海道から九州まで全国6地域をインターネットでつなぐ「全国同時いただきます!」イベントを開催した。50大学から約170人の学生が参加し、正午ぴったりになると、一斉に「いただきます!」と声を出した。(TABLE FOR TWO International=小林智子)

関東地区のイベントには20大学から40人が参加し、「二色のおいしい西京焼弁当」を食べた

山口で開催されたイベントでは国際協力の可能性についてディスカッションを行い、豆乳味噌煮込みうどんを食べた

東海地方では、サツマイモ入りベトナム風チキンカレー、インディカ米、サラダ、スープ、カボチャプリンを食べた

テーブルフォートゥー大学連合は、世界の飢餓問題の解決を目指すNPO法人TABLE FOR TWO Internationalのプログラムを各大学で広げる活動を行う。大学ごとに支部があり、所属メンバーは1000人を超す。

今回のイベントでは「日本の食文化を見直そう」をテーマに行われた。現在ユネスコで日本食文化の無形文化遺産登録が検討されていることが背景だ。インターネット動画で各地を中継し、学生同士が地元ならではの食自慢や活動紹介を行い、食の大切さについて考えた。

正午前には各会場をオンラインで繋ぎ、自らの活動を振り返るディスカッションを行なった。正午ちょうどに、日本料理やアフリカ料理を前にして、全国の参加者で同時に「いただきます!」をした。さらにその後、各会場で日本食文化に関するディスカッションや、ワークショップを行った。

参加者した愛知県立大学に通う学生は、「全国を繋いだディスカッションで仲間の多さを実感し、みんなでの『いただきます!』を通して、離れた所で活躍する仲間の存在を再認識した。全員で手を合わせた瞬間はすごく嬉しかった。JICA中部の特別メニューもとても美味しく、素晴らしい時間を共有する事ができた」と話した。

テーブルフォートゥー大学連合の代表を務める若狭僚介さん(青山学院大学2年)は、「日本にいれば、多くの人は1日3回食事をする。食事という身近な場面から、世界の食問題を考えるきっかけ作りをできればと思う」と参加者に呼びかけた。