「ハイドロパワー(HighDro Power)」は、水洗トイレなどで流した水が落下するときのエネルギーを利用した発電方法だ。

イギリスのデ・モンフォート大学の卒業生、トム・ブロードベントさんはある日、ホテルの浴槽から水を抜くときに気付いた。水がとても早く、勢いをもって流れていたのだ。この力を利用したグリーン電力を作れるのではないか。そう考えて作ったのがハイドロパワーである。

ハイドロパワーでは水洗トイレなどで流した水が落下するときの位置エネルギーを利用し、配管に設けた4枚の羽でタービンを回す、いわば水力発電。もちろんトイレ以外にもキッチンやシャワーの排水を利用できるが、ある程度の高さのあるビルやアパートが想定されている。

ブロードベントさんの計算によれば、7階建てのビルに取り付けると年間926ポンド(約12万円)の電気代の節約が可能だという。

大学2年生の時にはバーやクラブでも使える「おしゃれな耳栓」のデザインを手がけた経験もあるブロードベントさんは「将来は社会に貢献できる製品をデザインし、市場に売り出したい」という。(オルタナS特派員 大下ショヘル)


■参照URL:Creative Boom UK
http://www.creativeboom.co.uk/news/waste-not-want-not-with-dmu-students-electric-idea/