先日のアースデイ東京で異様な雰囲気を醸し出していたブースがあった。DV(ドメスティック・バイオレンス)のことを考えるきっかけを提供している団体「パープルアイズ」。当日は小豆でできたヒゲを付けたカップル達の撮影会を行った。
日本では古来より小正月(1月15日)に厄除けを目的として赤飯や小豆粥が振舞われる。その他にも祭りや誕生日などめでたい日に赤飯が出される家庭は少なくないだろう。このように小豆には邪気を払う呪術的な意味があり、小豆のヒゲを身につけそうした力にあやかろうというイベントとして撮影会を行っている。互いに思いやる気持ちを紙に書き入れ、カップルでヒゲをつけて写真を撮影する。
パープルアイズではヒゲをつけた人をアズラーと呼び、お互いを認め合う場として「アズラーの礼」を提供している。多くはお互いの顔を見合って思わず笑ってしまう。その笑顔が幸せの片鱗をうかがわせていた。
「みんなの前でNO!DVと宣誓してもらうのは難しい。ヒゲをつけてみたいという方もいらっしゃるので、これをきっかけに家庭内の邪悪なものを祓って欲しい」との思いで、今回デザイナーの境貴雄さんとのコラボを実現させた。
最近のDVは非常に多様化している。以前は殴る蹴るといった暴力が代表的であったが、十分な生活費を与えなかったり、ニグレクト(無視)といった非積極的なDVもある。また被害者自身が気づいていない場合もあるという。こうしたイベントを通してDVのことのみならず相手の気持ちを考える場を持ってみてはどうだろうか。(オルタナS 大下ショヘル)
DVについてはパープルアイズのホームページへ
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