日本財団は3月1日〜8日、「未来を変えるデザイン展」をグランフロント大阪ナレッジキャピタルで開催する。「2030年、様々な社会課題を企業はどう解決しているのか」という視点に立ち、「未来を覗き見る」をコンセプトに参加企業10社の取り組みを紹介する。(オルタナS関西支局特派員=小林律子)

東京で開催されたイベントの様子

同展示会は、昨年5月16日〜6月11日に東京ミッドタウン・デザインハブで第1回が開催された。世界でも初めての、企業による社会課題解決の取り組みを現在と未来という視点で展示した新しい試みの企画展として、来場者数は1万7千人を超えた。

展示会場では、白いカプセルが並び、カプセルの中で各企業の現在の取り組みと、2030年の未来の姿をミニチュア模型で表現。「人口爆発」「貧困」「環境破壊」「高齢化社会」「コミュニティの崩壊」など様々な社会課題をテーマとする、各企業の本業を活かした課題解決への取り組みを紹介する。

リバースプロジェクトの展示(課題:お金の使い方を問われている日常)

未来:私たちの日々のお金の使い方によって、導きだされる未来が大きく変わっていく

例えば、俳優の伊勢谷友介氏を中心とするメンバーが「人類が地球に生き残るためにはどうするべきか」というミッションを掲げてスタートしたリバースプロジェクトがある。

その衣・食・住を通じた持続可能な消費活動の提案や、地域・地方の活性化の取り組み。三菱ケミカルホールディングスの、単に二酸化炭素を削減する「低炭素社会」とは異なり、地球上に存在するあらゆるもののバランスを考え、炭素の新しいサイクルを生み出す製品作りへの取り組みなどが展示される。

また、世界人口の約72%(約40億人)が相当するとされる貧困層を新市場として展開されるBoPビジネス。最終日には、その開発に携わる企業のプロジェクト責任者たちが「BoPビジネスは途上国を変えることが出来るのか?」というテーマでトークセッションを行うクロージングイベントも開催される。

日本財団CSR企画推進チームの関氏は、「特に東日本大震災以降、多くの課題解決について企業の役割が急激に大きくなってきている中で、それら企業の社会的な取り組みを可視化し、伝える重要性は高い。日本の二大都市である大阪においても、各企業の取り組み、その価値と可能性についてより多くの方に知ってもらいたい」と話す。

【未来を変えるデザイン展inナレッジキャピタル】
日時: 2014年3月1日(土)〜8日(土)10:00〜21:00(※最終日は17:00終了)
会場:グランフロント大阪 ナレッジキャピタル アクティブスタジオ
   (大阪府大阪市北区大深町3-1)
入場料:無料
主催:日本財団
共催:一般社団法人ナレッジキャピタル
後援:外務省、日本貿易振興機構(JETRO)、国際協力機構(JICA)
協力:うたみな、龍谷大学深尾ゼミ
公式サイト:http://mirai-design2013.jp/