生ごみがエネルギーに変わる町がある。埼玉県比企郡の小川町では、NPO法人ふうどが運営する「生ごみ資源化事業」は、家庭から出る生ごみを回収し、液体肥料とメタンガスを生み出す。私たちが日常で捨ててしまっているものが、肥料や燃料に生まれ変わる。
その仕組みは「バイオガス技術」というものを利用している。大きなバイオガス・プラント(発酵槽)へ有機物を投入すると、酸素のないプラント内で微生物が発酵を始める。
投入された有機物は、メタン・二酸化炭素・それ以外の有機質に分解される。メタンと二酸化炭素は気体なので、そのままガスとして利用、残りの有機質は液体肥料として利用するという仕組みだ。
震災後、新エネルギーが盛んに議論されるが、私たちが普段無駄にしている生ごみには大きな可能性が眠っている。今後の小川町の取り組みに期待したい。(オルタナS副編集長 高橋遼)
写真:NPO法人ふうどブログより転載