「戦争放棄」を定めた憲法9条がノーベル平和賞を受賞するかもしれない。ノルウェー・ノーベル委員会が2014年度の受賞候補として認めており、国内では、10月の発表までに同委員会に提出する署名集めの動きが活発化している。ネット上では、すでに3万人以上の署名が集まっている。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

「平和の象徴」である憲法9条を世界に広めたいと話す鷹巣さん(写真中央)=19日・代々木公園で

この動きは、神奈川県座間市の主婦・鷹巣直美さん(37)が起こした。2013年5月、ネット上で署名を集めるサイト「チェンジ・ドット・オルグ」を利用し、呼びかけた。集まった仲間で市民団体を結成し、推薦資格を持つ大学教授らがノルウェー・ノーベル委員会に推薦し、受理された。

鷹巣さんは19日、代々木公園で開催された国内最大規模の環境フェス「アースデイ」に登壇した。「これから生まれてくる子どもたちのためにも、今、私たち大人の意思表示が求められている」と話し、署名を求めた。

受賞者は「日本国民」とした。理由は、70年以上戦争をしてこなかったためだ。今後は、発表される10月まで、用紙やネットで集めた署名を委員会に届ける。2014年度の候補者には、米国家安全保障局(NSA)の監視活動を内部告発したエドワード・スノーデン氏やローマ法王フランシスコら278の個人・団体が挙がっている。

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