◆第二回:「セックス×人身売買」=あなたは何を思う
第1回のコラムを読んで下さった方も、「セックス」という言葉に釣られてうっかり寄り道してしまったそこのあなたも、ご訪問ありがとうございます!このコラムは、「『人身売買』という社会問題を『セックス』から考えてみよう!」という一見茶番のようなコラムです。(オルタナS特派員=坂口 舞)
「ただの下ネタか」と批判したくなった方も、
「人身売買とかよくわかんない」と思った方も、
「セックス大好き!」という方も、「いや、そうでもないわ…」という方も。
3分間だけ、考えてみてほしい。このコラムを読んでみて、どんなことを思い、どんなことに疑問を持ち、何を知りたいと思うのか。「あなた」は、何を感じるか。
第1回のコラムを読んで下さった方々から、様々な感想が届きました。
「日本でも人身売買が起きているなんて全然知らなかった!」
「案外身近な問題なんだ」
「寂しさを他の何かで埋めようとしてしまう人の気持ち、なんとなくわかる」
「だからといって、『しょうがない』で済ませたら問題は解決しないよ」
「じゃあ風俗はどうなの。女の私には風俗に行く男性の気持ちがわからない」
「俺の周りは風俗に興味ある奴あんまりいないけどな。彼女とするセックスが好き」
「風俗店で働く外国人女性を見ても、出稼ぎに来てるんでしょ、くらいに思ってた」
「うん、日本人の店より料金が安い、くらいの認識」
「1日に10回も売春行為を強要させられるなんて、恐くて言葉が出ない」
「でもさ、興味本位で自分からカラダを売る女の子だって結構いるじゃん」
「私はできないなぁ。どうしてこういう価値観の違いが生じるんだろう」
「生活水準が堕ちるところまで堕ちた時、カラダを売るという行為は女という性に残される唯一の手段とも言える気がする」
「歌舞伎町の風俗嬢って1日に何人くらい相手してるのかな」
「実際、人身売買の実態ってどうなんだろう」
「私にも被害者の女の子たちのために何かできることってあるのかな」
周りを見渡すと、気軽に風俗に足を運ぶ男性もいれば、風俗に全く興味の無い男性もいる。セックス自体に抵抗のある女性もいれば、恋人以外とのセックスもサクッとこなせる女性もいる。世の中には、本当にいろんな価値観が溢れている。それは数値で表すこともできないし、簡単に色分けすることもできない。そんな中で「人身売買は問題だ!」と叫んだところで、どれだけの人の耳にその声が届くだろう。
「人身売買」という言葉を耳にした時、恐らく多くの人は、「へぇ、大変だね。でも遠い国の話でしょ」と思う。そうして、数分後には、忘れる。「性風俗産業」と聞くと、上の誰かが思ったように多くの人はこう思うのかもしれない。
「自分でやりたくてやってるんでしょ」
「どうせ出稼ぎに来てるんでしょ」
現在日本には、約54,000人(※)もの人身売買被害者がいると推測されています。
日本国内の被害者の中には、恋人に騙されて売られた女の子もいる。
国外から日本に連れて来られるケースでは、知人に騙されて売られた場合がほとんど。
さっきすれ違ったあの子が、その被害者かもしれない。
今まで人身売買のことなど知らなかったあなたが、その事実を知った。
今ここから、「あなた」は何を思いますか。
「どうして騙されるの」
「被害に遭った女の子たちはどうなるの」
「男性にとって風俗は楽しいものなの」
オルタナSのフェイスブックページにコメントする、ツイッターで感想を呟く、どんな方法でもかまいません。このコラムは、あなたの「こんなことを知りたい!」、「ここが気になる!」という視点をお借りして展開していきます。
読んでみて、「あ」と思ったら、それはあなたが発信してくれたもの。一つの価値観だけに囚われず、「人身売買」の闇の部分だけを押しつけもしない。解釈や結論は、「あなた」の自由。
「ここはおかしいと思う」
「あ、そんな考え方もあるんだ!」
「私にもできることがあるかも!」
ちょっとした疑問や共感、小さな発見。
そんな半径3m以内の感覚で少しずつ、一緒に考えてもらえると嬉しいです。
次回からは、人身売買って何なのか、その実態を少しずつ掘り下げていきます。
そして今後、人身売買に関わるちょっとしたプロジェクトや商品もご紹介していく予定です!みなさんのご意見、お待ちしております!
(※人身取引被害者サポートセンターライトハウスより。売春以外の被害も含む)